妊娠8か月~10か月になると 妊娠 後期 となり、お腹もますます大きくなります。妊娠初期、中期の頃とは違う大変さを感じる人もいるのではないでしょうか。悩みは人それぞれあるかと思いますが、どれだけ眠っても 眠い という悩みを持つ人は少なくないようです。
妊娠後期はたくさん眠ってもまだ眠い(前編)
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妊娠後期のホルモンの変化
妊娠後期になると、体重が妊娠前の状態と比べると10キロ近く増加し、お腹もグッと大きくなり心臓や肺に負担がかかります。母体は今まで以上に疲れやすく体力を消耗しやすい状態です。安定期には難なくこなしていた仕事や家事がやりづらくなるという人もいます。
妊娠するとホルモンのバランスに変化が起きます。妊娠後期の眠気はプロゲステロンとエストロゲンというホルモンのバランスが関係しています。プロゲステロンは黄体ホルモンと呼ばれ、「眠気を促す」働きをします。
特に妊娠初期にはプロゲステロンがたくさん分泌されます。妊娠初期は胎盤を作ったり子宮を大きくしたりする時期です。母親の身体へと移り変わっていく大事な時期であるため、身体が眠気でできる限り安静にさせようとブレーキをかけてくれているのです。
妊娠中期から徐々にプロゲステロンの分泌が減少し始め、妊娠後期には代わりにエストロゲンが増えてきます。
エストロゲンは卵胞ホルモンと呼ばれ、「眠気を抑制する」働きをします。エストロゲンが増えることで、妊娠後期は夜寝つきが悪くなったり、ぐっすり眠れないことがあります。
加えて、大きなお腹による息苦しさや膀胱が圧迫されて夜中にトイレに行く回数が増えるため、しっかり睡眠をとることが難しいのです。この反動で昼間に強い眠気を感じてしまいます。
眠気を感じたときの対処法
眠い時は寝る
たくさん寝たのにまだ眠い、起きたばかりなのに眠いということもあるでしょう。ダラダラしているようで嫌だと感じる人もいるようですが、身体が睡眠を欲している時は休みましょう。
しかし、ソファで仮眠をとるのではなく、ベッドで布団を掛けて身体が冷えてしまわないように気をつけて下さい。昼寝をし過ぎて夜寝つきが悪くなることが心配な人は30分~1時間に止めておくと良いでしょう。
身体を動かす
仕事をしている人、上の子のお世話があるなど、眠いけれど眠れない人もいるでしょう。そのような場合は、軽いストレッチや散歩などしてみると良いでしょう。身体を動かすことで眠気を解消し、血行が良くなりだるさも軽減することができます。
自分のペースで無理なく体を動かすことができる散歩やスクワットは臨月に入ると医師からも勧められる運動です。
食べ過ぎに注意する
臨月になると胎児が下のほうへ下がってくるため胃の圧迫が軽減されます。そのため食欲が湧き、ついつい食べ過ぎてしまいます。満腹状態だと眠気をより感じやすくなるため、腹八分目に抑えるよう心掛けましょう。
睡眠環境を整える
良い眠りは睡眠環境も大切です。ブルーライトを発するスマホやパソコンを寝る一時間前からみないようにしましょう。また寝る直前に食事をすると消化活動により睡眠の質が下がってしまいます。寝る三時間前までに夕食を済ませておくと良いでしょう。
ストレス発散
ストレスが溜まっていると睡眠の質が悪くなるようです。
妊娠後期、特に臨月になると周囲から「まだ生まれないのか?」と言われストレスを感じ、自分自身も「私が無事に赤ちゃんを生むことができるのか?」「陣痛はいつ来るのか?」と不安やストレスを感じやすくなります。
友人とお喋りしたり好きなことをして、自分に合ったストレス解消法をみつけておきましょう。
まとめ
妊娠後期はたくさん眠ってもまだ眠い(前編)
妊娠後期のホルモンの変化
眠気を感じた時の対処法