胎児の発達や成長はエコー(超音波検査)で確認することができますが、体重も順調に成長しているか知ることができる大事な要素です。
「自分の今の週数だと、赤ちゃんの体重はどのくらいあるのが普通なのかな」「平均体重を下回っているから心配」など胎児の体重を知ったことで、成長を喜べることもあれば心配になってしまうこともあります。
妊婦健診に行くと先生が必ず「今お腹の赤ちゃんは〇〇〇gくらいだね」と教えてくれるはずです。週数ごとの 胎児 の平均 体重 を知って、赤ちゃんの成長を知りましょう。
胎児の推定体重からわかること
胎児の体重
胎児はお腹にいる10ヶ月間で少しずつ成長し、出生時の体重は、男児3,076g、女児2,990gが平均とされています。週数ごとにも胎児の体重はだいたい決まっています。
週数ごと平均体重
- 4~7週(妊娠2か月) ~5g
- 8~11週(妊娠3ヶ月) 5~25g
- 12~15週(妊娠4ヶ月) 30~120g
- 16~19週(妊娠5ヶ月) 150~250g
- 20~23週(妊娠6ヶ月) 300~650g
- 24~27週(妊娠7ヶ月) 700~1,100g
- 28~31週(妊娠8ヶ月) 1,200~1,700g
- 32~35週(妊娠9ヶ月) 1,900~2,400g
- 36~39週(妊娠10ヶ月) 2,500~3,800g
理想は平均体重内の数字であればお母さんとしても安心できると思いますが、この数字はことですが、あくまで目安です。これより小さいから何か問題があるという、絶対的なものはありません。また、大きくても問題があるわけではありません。
胎児の体重の割り出し方
体重を測るときには【胎児体重推定式】と言う方式を使って割り出されます。そこでエコーで確認した胎児の計測数値が必要となります。
式によって出された体重は【推定体重(EFW)】であり、誤差は±10%だと言われています。
計測部位
- BDP:頭蓋骨の外側から反対側の頭蓋骨内側までの長さ
- APTD:お腹の腹壁から脊椎棘突起先端まで
- TTD:APTDの長さに直交する横径
- AC:腹部の外周の周囲の長さ
- FL:大腿骨長
この5つの部位を計測して計算式でEFW(g)を出します。
【EFW】=1.07×【BPD】+3.42×【APTD】×【TTD】×【FL】
【EFW】=1.07×【BPD】+0.30×【AC】×【FL】
これで胎児のおおよその体重がわかります。
胎児の体重に影響すること
胎児の体重でどのくらいの大きさに育ったのかわかります。大きさは約20週頃から差が出てきます。もちろん個人差があるので小さい子も入れば大きい子もいます。この基準も平均体重を元に医師から告げられます。
少し小さいと言われた場合
双子以上の多胎児だと一人一人の体重が平均より少ないことが多いです。1人分の栄養をみんなでわけているためです。
お母さんの生活習慣でも影響が出ます。下半身が冷えるような事は避けましょう。また飲酒、特に喫煙は胎児にとって悪影響を及ぼします。
妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群の可能性もあります。妊婦さんがかかる特有の病気で、胎児も影響を受けていることがあります。妊婦健診で血圧や尿検査、血液検査をすることでわかるので、もしこれらの病気の症状が見られる場合は、医師の診断により対処法や薬の処方がされます。
やや大きいと言われた場合
遺伝の影響も大きいでしょう。妊娠糖尿病の可能性もあります。出産時の事ですが、大きいと分娩も大変です。大き過ぎて自然分娩が不可能な場合は、帝王切開になることもあります。
上記のことが必ずしも胎児に影響しているわけではなく、身長や体重、発育の仕方やペースも個性です。胎児が元気に動いていてその時期の発達に問題がなければ体重が少なくても大きくても心配はありません。
胎児の体重を気にし過ぎずに
できることは限られますが、お母さんがまず気を付けなければならないのは体調管理です。胎児に悪影響を及ぼすとわかっていることは避けてください。
胎児に良いとされる栄養を摂ることは必要ですが、何事もやり過ぎには注意しましょう。
まとめ
胎児の推定体重からわかること
胎児の体重
胎児の体重の割り出し方
胎児の体重に影響すること
胎児の体重を気にし過ぎずに