生理は女性に毎月訪れ、数十年間付き合っていくものですが、生理が、女性が常日頃気にしている体重に関係していることを知っている女性は少ないかもしれません。理由なく体重が増えているときは生理が関係していることもあります。
生理前、 生理中 、生理後、それぞれの時期と 体重 の関係を正しく知った上で、自分の体重をうまく管理していきたいと思います。
生理中の体重は?知っておきたい生理と体重の関係
生理の仕組み
生理はエストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンの影響で起こります。毎月1回、妊娠に備えて成熟した卵子が1つ排出されることを排卵と言います。
排卵に伴い、プロゲステロンの分泌が多くなり、受精卵を受け入れるための準備として、子宮の内側にある子宮内膜が厚くなります。
排卵された卵子が受精しなかった場合、準備していた子宮内膜が不要になるため、剥がれて血液とともに排出され、生理が起こります。生理が終わるとエストロゲンの分泌が多くなります。これが毎月一定の周期で繰り返されます。
生理前から生理中の体重
排卵後から生理にかけて分泌量が増えるプロゲステロンは、皮下脂肪を蓄え、子宮内膜を厚くし、受精した卵子が着床するのをサポートしている女性ホルモンです。卵子が着床するための組織を作るためにはたくさんの栄養が必要になります。
そのため、生理前は栄養を蓄えようとして体重が増えやすくなります。栄養とともに水分も取り込むため、むくみも出やすくなります。ダイエット中であってもリバウンドのように体重が増加したり、体重が変化しなかったりする時期なので苦しい時期になります。
また、手足や顔などにむくみが出やすくなるため、体重以上に太って見られることもあります。プロゲステロンの分泌によって血糖値が下がるため、血糖値を安定させようと食欲が増幅するので、さらに体重が増えやすくなります。
生理後の体重
生理が終わった後から排卵まで分泌量が増えるエストロゲンは、脂肪代謝を上げ、内臓脂肪を減少させる働きがあります。満腹中枢を刺激し食欲を抑えるレプチンという満腹ホルモンの分泌を調整する働きもあるので、食欲のコントロールもしやすくなり、特別意識しなくても体重はキープできる時期になります。
エネルギーも消費されやすくなるため、運動の効果も出やすくなり、ダイエットをする場合は効果が現れやすい時期になります。
生理前の体重増加対策
個人差はありますが、1kgから3kgくらい増えることが多いので、この範囲であれば気にする必要はありません。生理が終わった後に体重を戻すように気をつけるようにします。エストロゲンが減少してしまうと体重も減りにくくなるので、ホルモンバランスが崩れるのを防ぐために、ストレスや睡眠不足に気をつけ、バランスの良い食事を心がけるようにします。
生理前は食欲も増加する時期になりますが、高カロリーなものはできるだけ控え、低カロリーで腹持ちの良いものを選ぶと良いでしょう。また、塩分を取りすぎることで水分もたくさん取り込もうとするため、さらに身体がむくんでしまいます。できるだけ薄味のものを摂るように心がけます。
カリウムは塩分を排出しやすくするため、果物やトマトやきゅうりといったカリウムを多く含むものを食べるようにすることもむくみの対策に有効です。
生理周期に合わせたダイエット
生理周期に合わせてダイエットをすることで成果も得やすくなります。まず生理中は身体に負担もかかるので、極端な食事制限などは控え、無理に身体を動かしたりしないようにします。生理後は最も脂肪を燃焼しやすい時期になるので、食事制限や運動に積極的に取り組むようにします。
代謝を上げるジョギングなどの有酸素運動に加え、筋トレをすることで身体を引き締めることができます。その際に筋肉を作るタンパク質をしっかり摂るようにします。
排卵後は体重が減りにくい時期になるので、無理に減らそうと頑張りすぎず、現状維持ができるように心がけます。同じ努力をしていても時期によって結果の出方が変わるので、基礎体温を測り、自分の身体のリズムを知ると良いでしょう。
まとめ
生理中の体重は?知っておきたい生理と体重の関係
生理の仕組み
生理前から生理中の体重
生理後の体重
生理前の体重増加対策
生理周期に合わせたダイエット