妊娠中は十分な睡眠と休息が必要で、早寝早起きが理想です。しかし、妊娠後期に入るとさまざまな理由で眠れない人が増えてきます。睡眠時間が短くなると、心身に不調が生じ母体に負担をかけることになるのです。
今回は、 妊娠 中に 眠れない ときの対処方法を紹介します。
妊娠中に眠れないときの対処方法
むずむず脚症候群で眠れない
むずむず脚症候群とは、体の下の方から足にかけて不快な異常感覚がおこり、足や体を動かさざるを得なくなることです。足を床にこすりつけたり、冷やしたりすることで症状が軽減することがあります。
症状は夕方から就寝時刻に起こることが多いため、眠れない原因になるのです。むずむず脚症候群の原因は、腎臓病やパーキンソン病もありますが、妊娠や貧血、ビタミンB欠乏があげられます。
妊娠中は貧血やビタミンBが不足することよくあるのです。むずむず脚症候群で眠れない人の対処方法は、薬の使用が一般的ですが妊娠中はできるだけ薬の使用を控え、鉄分やたんぱく質を積極的に摂ることで症状を改善させるようにしましょう。
心理的な原因で眠れない
出産予定日が近くなると、出産に対する心配から眠れないこともあります。一時的な心理的な不調による不眠であれば心配はなく、出産に対する恐怖や心配を取り除くように努力しながら様子をみていていいでしょう。
心理的な原因で眠れない人は、妊娠中は一番多いといわれています。家族からはしっかりと眠っているようにみえるけれど、本人は眠れないと感じ昼は眠くならないことが特徴です。恐怖や心配の原因を取り除き、生活習慣や環境に注意するようにしましょう。
寝る前はスマートフォンやパソコンは使用せず、読書などでくつろぐようにします。また、眠くなるまで寝室に行かず、起床時間は毎日同じ時間にするなどメリハリある生活習慣も大切です。
眠れない症状の他にも、気分が落ち込んだり食欲がなくなったりと体の症状も出てくる場合は、医師に相談することをおすすめします。
お腹が重く、苦しくて眠れない
妊娠後期になると、お腹が重くなり苦しくて眠れないこともあります。寝るときは仰向けではなく、横向きになり足と足の間にクッションをはさむと楽になります。妊娠中は体重が増え、お腹が前にせり出してくるため重心が移動し反身になるのです。
そのため、背中が湾曲した状態になり背中や腰に疲れがたまりやすくなっています。寝るときは、腰に負担がかからない姿勢をとり横になるといいでしょう。胎動が激しくなると、横になると胎動が気になる寝つきが悪くなることがあります。
無理に「眠らなければならない」と考えると、さらに眠れなくなるため、足りない睡眠時間は昼寝で補うようにしましょう。
運動量が減り眠れない
妊娠初期はつわりがあるため、安静にしている時間がとても増えます。妊娠後期になると体が重くなるため、外出する機会が減り家で過ごす時間が長くなりがちです。昼間の運動量が少ないと、夜になっても眠れないことが多くなるのです。
体調がいいときには、散歩や軽い運動を行い適度な疲労感を感じることで不眠を解消することができます。外出が難しいようであれば、家の中で掃除や片付けを行ってもいいでしょう。
出産すると赤ちゃんの世話だけで時間が過ぎていきます。出産前だからこそできることを見つけて、体を動かすようにしましょう。
眠れないことで悩み過ぎない
妊娠初期はホルモンが急激に変化するため、不眠に悩む人が増えます。眠れない状態が続くと、胎児に悪影響があるのではないかと悩む人もいますが、妊娠初期の不眠が胎児に影響を及ぼすことはありません。
眠れないからといって、自己判断で睡眠導入剤を服用することはやめましょう。妊娠中に薬を服用する場合は、医師に相談してから服用するようにします。
まとめ
妊娠中に眠れないとき対処方法
むずむず脚症候群で眠れない
心理的な原因で眠れない
お腹が重く、苦しくて眠れない
運動量が減り眠れない
眠れないことで悩み過ぎない