妊婦 は身体の抵抗力が弱まっているため、 風邪 をひきやすくなっています。妊娠する前のように、すぐに薬を飲むことができないので、民間療法で治しましょう。微熱や鼻水などの軽い風邪なら安静にしていれば、通常2~3日で症状は治まります。
ただし、高熱が続く場合や下痢や吐き気が伴う場合は風邪ではなく別の病気かもしれません。不安な時は我慢せず、早めに受診しましょう。
妊婦が風邪をひいてしまった時の対策
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咳の風邪
風邪の症状の一つである咳は、一度で出すとクセになり、なかなか治りにくいものです。咳があまり長く続くと体力を消耗するだけでなく、頻繁におなかに力が入るため流産や早産の危険性もあります。
妊娠後期に入ると、くしゃみや咳が胎児に圧迫された膀胱を更に刺激し、尿漏れをおこす人も少なくありません。妊娠後期に尿漏れパットは必需品かもしれません。
咳を抑えるには、濡れたマスクを着用したり、生姜湯やかりん湯を飲むことや、ハチミツを摂ることでも症状は緩和されます。色々な方法を試してみてもまだ治まらないときは、風邪ではなく気管支炎や喘息の疑いがありますので耳鼻咽喉科で診察してもらいましょう。
喉の風邪
喉の痛みを感じたら、喉にいる細菌の増殖をおさえるために、まず喉を温めてみましょう。タオルやスカーフを首に巻くだけでも効果があります。空気が乾燥していると喉の水分が乾き、痛みがひどくなる原因となりますので、加湿器などで湿度を保った部屋で安静にするか、濡れたマスクを着用すると緩和されます。
喉の痛みは風邪の初期症状ですので、早めに対処して治しましょう。そのままにすると喉の細菌が増殖し、症状が重くなっていきます。妊娠中は抵抗力が弱まり、風邪を引きやすくなっているので、風邪を引いていなくても外出するときは、マスクを着用することでかなり予防できます。
熱の風邪
熱が出たら、頭や首を冷やして安静にしましょう。38度以上の高熱になると、かなり体力を消耗し辛くなりますが、自己判断で市販の風邪薬や解熱剤は厳禁です。薬の種類によっては胎児に影響があるものがあるからです。熱が続くようであれば病院へ行き、妊娠していることを伝えれば、安心して飲める薬を処方してもらえます。
高熱が出た場合、水分不足による脱水症状も心配です。脱水症状が進むと頭痛や吐き気、手足のしびれなどがおこります。脱水症状の時は、水分だけでなく塩分も必要です。水やお茶より、ナトリウムを含んだ経口補水液やスポーツドリンクを摂りましょう。
脱水症状が胎児に影響することはありませんが、お母さんが体調を崩し、食事も満足に摂れない状態になると必然的に赤ちゃんに送られる栄養も不足するので、一刻も早く体力を取り戻しましょう。
風邪に似ているこわい病気
風邪は安静にして栄養のあるものを摂れば、特に胎児への影響もなく治るものですが、こわいのは、実は風邪ではなかった場合です。風邪とよく似た症状で妊娠中に感染すると、胎児に深刻な影響を与えてしまうウィルス感染があります。
トキソプラズマウイルスやサイトロメガロウイルスは、どこにでもいるありふれたウイルスです。妊娠していない時に知らないうちに感染をしたことがある人は、すでに免疫を持っていてかかりません。
しかし妊娠してから初めて感染してしまった場合、約30%の胎児に影響し、流産や死産、重い障害となって残ることがあります。感染しないためのワクチンはありませんので、まず妊婦自身が検査をして抗体を持っているかどうかを調べることが大切です。
抗体検査は妊婦の検査必須項目ではないので、検査を希望する場合は、主治医に相談してみましょう。抗体ない場合は、感染が早期に発見できれば、薬で赤ちゃんに残る障害を軽くすることができます。
まとめ
妊婦が風邪をひいてしまった時の対策
咳の風邪
喉の風邪
熱の風邪
風邪に似ているこわい病気