毎年冬場に流行する インフルエンザ は、免疫力が低下している 妊婦 にとって、とても怖い存在です。妊娠週数が進んでいるほど、重症化しやすい傾向があるので予防対策は必須です。
妊婦だから予防接種や、薬の服用はできないのでしょうか?もし、かかってしまったら胎児に影響はあるのでしょうか?
もし妊婦がインフルエンザにかかってしまったら!
赤ちゃんへの影響
インフルエンザにかかっても、ウイルスがおなかの赤ちゃんに直接影響を与えることはありません。ただし妊娠中は非妊娠時より、入院が必要なほど重症化するリスクが5倍になると言われています。
インフルエンザの症状として高熱が続くことや、下痢や嘔吐などがあって脱水症状に陥ることで、他の感染症や合併症を併発することがあり、こちらの方が問題となることが多いようです。また長い間、高熱や咳が続くと、破水や早産につながることもあります。
インフルエンザかもしれない?!
突然の発熱や関節痛があったら、インフルエンザに感染してしまったかもしれません。発熱があって病院に行く場合は、産婦人科ではなく内科を受診しましょう。もしインフルエンザにかかっていたら、産婦人科に行くと他の妊婦さんにうつしてしまう可能性があるためです。
もちろん内科に行く時も、必ずマスクをして、事前にインフルエンザの可能性があることを伝えましょう。インフルエンザにはタミフルやリレンザという薬が処方されます。この薬は、おなかの赤ちゃんの身体が、ほぼできあがった妊娠後期にはいると、影響はないとされているため、妊婦であっても処方されます。
妊娠初期や中期に服用すると胎児への影響があるというデータがあるわけではありませんが、安全性の確証データもないため、病院側も慎重に対処し、処方されないケースが多いようです。
薬が出ない場合は自然治癒を待つしかありませんが、薬が服用できる場合は発症から48時間以内に服用すると最も効果があり、症状の重症化をおさえ、治癒までの期間を短縮させることができます。
薬を処方された場合でも、副作用や胎児への影響を懸念する人もいますが、薬を飲まずに病気を長期化させる方が、妊婦にとっても胎児にとっても大きなリスクとなるため、病気を治療することを最優先させましょう。
一番大事なことは予防することです
もしインフルエンザにかかってしまったら、妊娠初期や中期では薬が服用できず、重症化するリスクも背負ってしまいます。インフルエンザのワクチンは不活化ワクチンであるため、副作用はほとんどなく妊娠にも影響はないと言われていますので、妊娠初期から接種することが可能です。
流行する前に必ず予防接種をうけましょう。ワクチンは接種することで体の中にウイルスを排除する抗体を作ることが目的であるため、予防接種を受けたからといって感染を予防することはできません。
しかし、予防接種を受けずにインフルエンザに感染してしまった場合は重症化するリスクが高くなってしまいます。ただし、ワクチンには卵の成分が含まれているため、卵アレルギーのある方は接種することができませんのでご注意ください。
また、妊婦が予防接種を受けると胎児はインフルエンザの抗体を受け継ぎ、生後6か月頃まで抗体に守られることがわかっています。赤ちゃんは生後6か月以上にならないとインフルエンザの予防接種を受けることができないため、それまでの期間に感染することを防いでくれるのです。
インフルエンザを予防するには、「流行している時期の外出はなるべく避けるか短時間ですませる」「外出時にはマスクを着用する」「帰宅したら、うがいと手洗いを徹底する」「室内が乾燥しないようにする」といった基本的なことも大切です。
まとめ
もし妊婦がインフルエンザにかかってしまったら!
赤ちゃんへの影響
インフルエンザかもしれない?!
一番大事なことは予防することです。