通常、 胎児 は頭を下に向けて産道を通って出てきますが、なかには足が子宮口近くにある逆子や子宮口に対して 横向き である横位の場合もあります。
どちらも、次第に頭が下に向いてきますが、なかには出産間近でもこのままの状態である場合もあります。この場合には、出産までに正しい向きに直す方法はあるのでしょうか。
胎児が横向きの場合にはどうすれば直るのか
胎児の正しい向きとは?
通常、胎児は頭を下に向いた状態で羊水のなかに浮かんでいます。しかし、なかには赤ちゃんの脚やお尻が子宮口の近くにある“逆子”や、赤ちゃんが横向きの場合である“横位”といった状態で羊水のなかに浮かんでいる場合もあります。
赤ちゃんは妊娠中期頃ではまだ向きが定まっていない状態にあります。そのため、妊娠中期あたりでの逆子や横位の場合には特に問題はないといわれており、成長にともない頭も重たくなってくるため、次第に頭が下になる姿勢になってくるといいます。
ただし、時間が経過しても、逆子や横位の状態のままである場合もあります。この場合、どのような問題があるのでしょうか。
また、どのように対処をするのでしょうか。今回は特に横位の場合についてご紹介します。
横位とは?
横位とは、赤ちゃんの身体が産道に対して横をむいてしまっている状態をいいます。通常の横位は子宮口に対して赤ちゃんの軸が直角になっていますが、なかには斜めになっている斜位の場合もありますが、この斜位も大きく分類すると横位の一種に含まれます。
この横位は妊娠中期にみられることがあっても、妊娠後期にむけて次第に頭がさがり、出産間近に横位である場合はまれだといわれています。
横位になる原因は?
横位になる原因として明確なものはわかっていませんが、考えられている原因としては子宮奇形や未熟児の場合、骨盤の幅が狭い場合などがあげられています。
なかにはこれらの原因が全くないのにも関わらず横位になってしまう場合もありますが、出産間近まで横位のままの状態である赤ちゃんは全体の0.3%といわれています。
横位の危険性
横位のまま出産を迎える可能性としてはとても低いものであることがわかっていますが、横位の状態のまま出産がはじまってしまうと赤ちゃんは通常頭から出てくるのに対して肩や手が先にでてきてしまいます。
肩や手は細いため、産道を通ることが可能ですが、そのほかの部位は産道を通ることができないため、自然分娩での出産は不可能になります。そのため、出産をする際には帝王切開をすることになります。
横位は直せる?
妊娠中期の場合に横位と診断されると、横位を直したいと思う方が多いと思います。逆子の場合には、逆子体操やお灸や針、身体をあたためる、赤ちゃんを刺激するなどいくつか方法があるといわれていますが、横位を直す方法は特にあげられていません。
その理由としては、横位のまま出産を迎える方が0.3%と非常に少ないことが考えられます。
逆子と同じように逆子体操などを試すといった方法もありますが、逆子体操などをおこなう場合には、担当のお医者さんの許可をもらい、体調などに気を付けておこなう必要があります。
逆子や横位を直そうと思って無理に運動や針などの対処法をおこない、反対に身体に負担をかけてしまうと早産などの原因にもなりかねないためです。
また、現在では逆子や横位の場合には計画的に帝王切開での出産が可能になっていますので、無理に向きを直そうとしなくても安全に出産をおこなうことができます。
帝王切開はなるべくやりたくないと思う妊婦さんもいらっしゃるかもしれませんが、お母さんや赤ちゃんが母子ともに健康な状態で出産を終えることができるためには帝王切開もひとつの方法であることを頭に置いておいてください。
まとめ
胎児が横向きの場合にはどうすれば直るのか
胎児の正しい向きとは?
横位になる原因は?
横位の危険性
横位は治せる?