数年前から水中出産を希望する人が増えました。水中出産は良いと言う人もいればちょっと…と言う人もいて水中出産をしてみたいけど悩んでいる人がたくさんいるようです。一体水中出産とはどういったものなのでしょうか? 水中出産 について説明をしたいと思います。
水中出産とはどんなこと
水中出産とは何か
水中分娩とは、人の体温程度の温かい水を出産用のプールに張り、その中で出産すると言う方法です。具体的には陣痛が始まったら温水の中に入って出産を迎える方法です。
温水に入ることで、筋肉の緊張がほぐれ陣痛が和らぎ、精神的リラックスを促し、より自然に出産を迎えることが出来る方法と言えます。
水中出産のメリット
水中出産のメリットは4つあり、1つめは温水のリラックス効果ということで、体温に近いぬるめのお湯に入ることでリラックスさせて陣痛や腰痛を和らげてくれる働きがあります。
2つめは、ぬるめのお湯に入ることで筋肉が弛緩するため、産道が柔らかくなり、陣痛を和らげてくれる働きが期待できるということです。さらに会陰部も柔軟になるので出産時にいきみすぎて会陰部が切れるのを防ぎます。
3つめは、胎児のストレス軽減で、胎児はお腹の中の羊水で育っていますので、水中に産まれることへの抵抗が少なく、また出産時の衝撃が少ないことから水中出産は胎児にも母親の体へも楽な方法と言えます。
4つめは、お湯の中に入ることで浮力を使って楽に動き回れるので血液循環が良くなり全身の緊張がほぐれ出産の進行がスムーズになることが期待できます。また出産時のしゃがんだり、立ったりする姿勢が楽にとれるので赤ちゃんも産道を通過しやすくなり出産全体の時間が短縮できます。
水中出産のデメリット
水中出産にはメリットの他にデメリットも3つあります。最も大きいデメリットは緊急時の不安だと言われていて、水中出産時に突然の大量出血や万が一赤ちゃんに何かあった場合の対応等、十分な解決方法がまだ定まっていません。
これは、現在水中出産の対応が出来るのはごく一部の病院や助産院に限られているので、医師が側にいての出産では無い場合が多いからです。また、妊婦さんが入る温水は衛生管理をしっかりしなければ妊婦さんだけではなくて赤ちゃんも感染症になる場合があります。
2つめにあげるデメリットは、水が苦手な人には逆効果になってしまうということで、実際に水に入っての出産は、水泳が苦手な方や泳げない方はかえって不安を感じてしまう可能性が高いので、水中出産は辞めた方が良いと言えるでしょう。
そして3つめは、水中出産が可能な施設が少ないことで、水中出産は良いと言っている医師がたくさんいるにも関わらず、衛生面、費用面等から出産専用のプールを設置している病院は非常に少ないのです。
水中出産の流れ
妊婦さんは陣痛が来たらすぐにプールに入るわけではなく、陣痛が来て子宮口が8センチ~9センチくらいになってからプールのある分娩室に移動し、着替えてからプールに入ります。
順調にお産が進まずに陣痛が弱まってしまった場合は、体力消耗を防ぐために一度プールから上がることになります。プールに入る時間は1時間と決められています。
また、プール内にはバランスボールや椅子、紐などの工夫がされていて自分がいきみやすい物を使用して出産に臨むので、水中でも自分のとりやすい姿勢で出産をします。立会出産も可能なので旦那様や家族の方も一緒にプールに入ることが出来ます。
水中出産の費用
普通の分娩金額が30万円~40万円が相場なのに対して、水中出産は大体35万円~45万円くらいが相場だと言われています。しかし、水中出産を扱っている病院が少ないのが現状で金額の幅はその病院によってまちまちだと言われています。
水中出産を希望する方は出来れば病院を見学しに行って費用面などを聞いてみましょう。水中分娩は、自然な形で産む事が出来るので人気が年々高まってきていますが、メリットやデメリットをよく見て決めましょう。
まとめ
水中出産とはどんなこと
水中出産とは何か
水中出産のメリット
水中出産のデメリット
水中出産の流れ
水中出産の費用