子宮内膜症 は早い人で10代後半から発症し、人それぞれの進展や程度で進んでいきます。生活環境によって年々増加傾向にあり、日本では約100万人程の女性がかかっていると言われている代表的な慢性疾患なのです。
様々な治療方法がありますが、その中の一つの 漢方 薬治療に注目して説明したいと思います。
子宮内膜症治療には漢方も大事な役目がある
子宮内膜症の漢方の役目
子宮内膜症での漢方医療の働きが幾つかあるので、説明したいと思います。1番の大きな働きは、子宮内膜症の病気そのものを改善することです。そして、薬物医療をすることで、どうしても出てきてしまう副作用を軽減させて、治療に耐える体力をつけて治療を完了させます。
そして、薬物療法の効果を高める事の他に、再発率を下げる働きがあります。様々な治療方法と一緒に漢方治療も行なうことで、子宮内膜症が完治した後に妊娠率をあげる働きもあります。
子宮内膜症を改善する漢方薬の紹介
子宮内膜症を改善する漢方の紹介をします。まずは、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)です。こちらは筋肉の引きつりや、異常に緊張している子宮の収縮を直してくれます。さらにこの漢方薬は、他の漢方薬と違って即効性があるそうです。
次に、桂枝ぶくりょう丸の説明をします。桂枝ぶくりょう丸は、冷えや月経困難を緩和してくれる働きがあります。しかし、この漢方は副作用が出やすいことから、体格が良く健康な女性に服用することが多く、細身の女性には処方されません。
そして当帰しゃく薬散です。当帰しゃく薬散は、血行を良くして血液の循環を改善し、子宮内膜症の痛みを緩和させる働きがあります。この漢方は、比較的胃腸が弱くて体力が無い女性に処方されることが多いです。
副作用の弱い漢方なので、基本的には体の弱い方でも使用が可能です。まだまだあります。次は、桃核承気湯(とうかくじょうかくとう)です。こちらの漢方は、血液の循環をよくする他にホルモンバランスを整える働きがあります。
最後は温経湯(うんけいとう)です。温経湯は慢性的な血液不足を改善してくれるので不妊効果にも期待が出来ます。
子宮内膜症の漢方のメリット
子宮内膜症は、症状が悪化すると手術も必要となるものが多く、治療費もかさんでいきます。子宮内膜症に漢方薬を処方するのは、現在発症している子宮内膜症を治すと言うよりは、健康な体を維持することが目的で処方される場合が多いです。
漢方のメリットで最も大きいことは体質改が善出来て副作用が少ないことです。また、体への負担も少なく済み、緩やかな効果が得られます。副作用が少ないのは、ただでさえ痛みが強く症状が多い子宮内膜症にとってかなり魅力的と言えます。
子宮内膜症の漢方のデメリット
ではデメリットはなんでしょうか。漢方薬は即効性の無い物がほとんどなので、重度の子宮内膜症の方には効果がありません。
また、手術や病院で出される薬とは違って、効果が緩やかな分、長い期間を飲み続けなければならない場合が多く、維持費もかかりますが、漢方薬の種類によって保険適用外のこともあり、購入するお金がかかります。では具体的にどれくらいの金額がかかるのか次で説明したいと思います。
漢方薬の金額
漢方薬は、そのほとんどが保険適用になっていません。また、個人差も大きいのが漢方の特徴です。軽い症状の人だと、月に3,000円くらいで済みますが、症状が重ければ重いほど、金額は大きくなり、月に1万5,000円、またはそれ以上の大きな金額がかかる方もいます。
インターネット等を見てみると、病院の金額よりも安く売っている所が多くあるかと思います。しかし、個人の勝手な判断で漢方薬を購入するのはあまりお勧めできません。
漢方薬の種類は何が良いのか、症状はどれくらい進んでいるのか、あるいは治ってきているのかを病院できちんと相談し、自分の体に合う漢方薬を処方してもらうことが最も良い治療法なのです。
漢方薬は、体の崩れたバランスを治してくれる働きが期待できますが、その人の生活習慣や、顔色、体型などを見極めて処方する物で、医者や各病院によっても判断には個人差があります。
子宮内膜症は、日々の生活の疲れや乱れからも発症しやすい病気で、漢方を処方されることは現代では珍しくありません。中々症状が改善できずに悩んでいる方は漢方も試してみると良いかもしれませんね。
まとめ
子宮内膜症には漢方
子宮内膜症の漢方の役目
子宮内膜症を改善する漢方薬の紹介
子宮内膜症の漢方のメリット
子宮内膜症の漢方のデメリット
漢方薬の金額