切迫早産と診断されることはそれほど珍しいことではありません。妊婦にとって人ごとではない切迫早産について、原因と治療方法を正しく知っておきたいと思います。
切迫早産 では長期の入院になることも多いので、 入院 にかかる 費用 についても把握しておくことで、いざ入院となった場合でも慌てず、治療に専念してもらいたいと思います。
切迫早産とは?入院した場合の費用についても知っておこう
切迫早産とは
妊娠37~41週での出産を正規産と呼び、正常な時期の出産とします。早産とは妊娠22~36週の間に産まれてしまうことで、早産に至るのは全妊婦の約5~7%です。切迫早産とは早産になりそうな状態のことを言い、全妊婦の約15%が経験していると言われています。
主な症状は、お腹の張りや痛み、出血、破水などです。お腹の張りは切迫早産でなくても多少はあるものですが、張りが強い時や続いているときは病院に連絡するなどしましょう。
張りがなくても破水や出血することもあります。破水すると早産になることもあるので、病院の受診が必要になります。
原因と予防法
妊娠22週未満に起こる流産は原因が赤ちゃん側にあることが多いのですが、切迫早産は原因が母親側にあることが多くなります。
母親側の原因として最も多いのは、子宮頚管無力症です。その他には、子宮筋腫、子宮の奇形など子宮に問題がある場合、妊娠高血圧症候群や糖尿病など母親の病気、絨毛羊膜炎などの感染症、ストレス、喫煙なども原因になります。
赤ちゃん側の原因としては、多胎妊娠、羊水過多、羊水過少、胎児機能不全などがあります。
切迫早産の予防のためにできることは、重いものを持ったり無理をして動いたりしない、身体を冷やさない、ストレスを溜めない、妊娠発覚と同時に禁煙する、といったことです。確実な予防方法はありませんが、できることはやっていくと良いでしょう。
治療
早産で産まれる赤ちゃんは週数が早いほど機能も未成熟になり、障害が残る可能性も高くなります。中には死亡することもあります。治療方法は、赤ちゃんが一日でも長く母親の胎内で育つことができるよう、基本的には薬を飲んで安静にすることです。
子宮口が開くのを防ぐため、子宮の収縮を抑える子宮収縮抑制剤として、ウテメリン、リトドリン、ズファジランといった薬が処方されます。自宅安静の場合でも外出や家事は控え、できるだけ横になって過ごすことが理想です。
子宮の収縮が強く、子宮口も開いている場合には、入院して点滴での治療を行います。症状が重い場合には24時間点滴で、トイレと食事以外は絶対安静となります。
子宮頚管無力症が原因である場合には、子宮口の広がりを防ぐ子宮頚管裁縮術という子宮の出口である頚管を縛る手術を行うこともあります。
入院費用
入院の期間は症状によって異なり、中には1週間程度で退院できる場合もありますが、出産まで入院しなければならないこともあり、2~3ヶ月間と長期にわたることも多くなります。
入院費用としては、治療費、食事の費用、個室の場合の差額ベッド代がかかります。治療費は使用する薬の量、手術の有無によって変わります。食事は一般的に1日300円程度、差額ベッド代は1,000円~1万円と病院によって費用が大きく異なります。
合計すると1日にかかる費用は5,000円~1万5,000円程度となります。出産による入院の場合には健康保険は適用されませんが、切迫早産による入院の場合には健康保険が適用されます。
また、高額療養費制度という、長期間に渡る入院などにかかる負担を減らすため、月ごとの医療費に上限が設けられている制度があり、健康保険に加入していれば誰でも使うことができます。ただ、食事の費用、差額ベッド代は対象になりません。
高額療養費制度の利用方法は、一度全額支払った後に請求する方法と初めから自己負担額のみ支払う方法があり、病院によって異なります。
その他、個人で加入している民間の医療保険も使用することができる場合があり、1日1万円おりることもあります。保険会社、加入している保険によって保障内容、金額が異なるので、妊娠が発覚した時点で確認しておくと良いでしょう。
まとめ
切迫早産とは?入院した場合の費用も知っておこう
切迫早産とは
原因と予防法
治療
入院費用