妊娠6か月~9か月の間に赤ちゃんが産まれてしまうことを早産と言いますが、切迫早産は早産ではなく早産しそうな危険な状態をさします。この段階で生まれてしまうと胎児はまだ未熟で、体の抵抗力が弱く感染症にかかったり、体温が保てなかったりして死亡するリスクが高まります。
そのため切迫早産と診断されたら、なるべく臨月まで妊娠を継続させる必要があるため、慎重に対応しなければいけません。大切なのは安静にすることで、自宅にいては他の子供の世話や家事などで安静にできない場合や、点滴などの投与が必要な場合は早めに入院をして妊娠を継続させなければいけません。
しかし 切迫早産 で 入院 する場合、数か月間におよぶ可能性が高くなります。その場合、入院 費用 はいくらぐらい掛るものなのでしょうか?
切迫早産でかかる入院費用
どんな場合は入院するの?
切迫早産は妊娠の約5~7%の確率でおこっています。出血があったり、お腹の張りが長く続いている場合は切迫早産の可能性があります。切迫早産と診断されても症状の程度によって自宅安静ですむ場合と、入院による治療が必要な場合があります。
臨月に入る前に破水したり、子宮口が開いている場合、お腹の張りが頻繁で10分ほどの間隔である場合などは、赤ちゃんが出てきてしまう可能性が高いため、即入院となります。入院するとトイレと食事以外は横になり絶対安静で過ごします。
早い段階で切迫早産となった場合は臨月までの数か月間、入院生活を送る可能性もありますが、症状が改善されれば次第に安静は解除され退院できます。
また、子宮頚管無力症の場合は臨月を迎えるまで、開いている子宮頚管(子宮口)をテープでしばる手術を行う場合もあります。
入院費用について
切迫流産で入院した場合、いくら位の費用がかかるのでしょうか?費用は入院期間と治療内容によるため、はっきりした金額は退院時にしかわかりません。
しかし基本的な費用として、入院費と食事代で1日1万円ほどなので、最低1週間の入院費だけで7万円はかかります。さらに点滴などの治療や手術、個室の場合は大部屋との差額などが発生します。仮に1か月入院し、手術を受けた場合は40万円以上となります。
他にも入院中の他の家族の食費や、上の子供を預けなければならない場合は、その保育料なども発生します。切迫早産の場合は、病院で診察してもらい即入院となるケースもあり、突然大きな費用が掛かることになります。妊娠したら、切迫流産となった場合の状況も想定しておくが大切です。
給付金を利用しましょう
思いがけず切迫早産となり、予想していなかった大金が必要になったらとても不安になってしまいます。しかし、高額療養費制度の申請をしたり、加入している医療保険の給付金を利用すれば、負担する金額は大幅に減額させることができるかもしれません。
高額療養費制度は、健康保険に加入している人ならだれでも利用できる制度です。1か月の治療費が上限を超えた場合、超えた分の医療費が払い戻しされます。上限額は標準報酬月額によって設定されていて一般的な平均月収の場合は約8万円となっていますので8万円以上になった治療費は、あとから返ってきます。
また、個人で加入している医療保険も入院特約の給付対象となります。保険の内容によって給付額は異なりますが、入院1日当たり5千円から1万円程度給付されます。医療保険は入院の日数や加入時期によって給付対象外となってしまう場合もありますので、契約内容を確認してみましょう。
高額療養費制度を利用しても確定申告で医療費控除の申告をすることも可能です。ただし医療費控除の計算式は、以下のようになっていますので、高額療養費制度や医療保険で給付された金額は支払った金額から差し引いて計算しなければならないため、治療費がかなり高額でなければ申告できません。
※医療費控除の計算式
(その年中に支払った医療費)-(保険金などで補てんされる金額)=(A)
(A)-(10万円または所得金額の5%、どちらか少ない金額)=医療費控除額(最高で200万円)
まとめ
切迫早産でかかる入院費用
どんな場合は入院するの?
入院費用について
給付金を利用しましょう