切迫流産は、着床から妊娠21週までの間で流産しそうな危険な状態を指し、妊娠の約15%の割合でおこっています。切迫流産になったからといって、必ず早産になるわけではなく、超音波検査で赤ちゃんの心拍が確認されたら妊娠を継続できる可能性があります。
出血やお腹の張りの程度によっては、 入院 しなければならない場合もありますので、自己判断しないで、すぐに医師に相談しましょう。尚、22週以降にこのような状態になると 切迫早産 と呼ばれます。
切迫流産で入院と診断されたらどうしたらいいの?!
切迫流産の原因
切迫流産は、子宮に異常がある場合や、ストレスや過労が原因で起こります。子宮の異常とは、絨毛膜羊膜炎や子宮筋腫、子宮頸管無力症などの疾患や、感染症による子宮頸管の炎症などがあります。いずれも初期では自覚症状はないので分かりにくいですが、定期的な健診で見つかることが多いようです。
また最近は、妊娠後期まで働く女性が増えているので、忙し過ぎて動き回ることも原因となっています。産休に入るまでは産休中の仕事の引き継ぎなどで、休みにくいかもしれませんが、無理をして切迫流産になってしまっては、かえって辛い思いをしなければなりません。特に安静にしなければならない人は、病院で診断書をもらって、適度な休息をとりましょう。
切迫流産の治療
切迫流産の疑いがある場合、まずは内診で出血の具合や子宮口の開き具合を診察します。その他にもおりものの検査で感染症にかかっていないか調べたり、超音波検査で赤ちゃんの状態の確認なども行います。その結果をみて、自宅で安静にするか入院となるかが判断されます。
妊娠10週未満の場合は安静にする以外治療法がありませんので、落ち着くまで自宅で寝て過ごすしかありません。妊娠10週を超えても基本的な治療は、安静にすることです。
子宮口が開いてしまう子宮頸管無力症などの場合は、子宮の口を縛る手術をおこなうことがあります。また感染症の場合は抗生物質が処方されます。出血の量や強いおなかの張りがある場合は、入院をして経過観察となります。
切迫流産で入院することになったら
病院で入院が必要だと判断されたら、診断後、即入院となります。一旦家に戻り荷物をまとめることもできなくなります。そのため必要な荷物は後でだれかに持ってきてもらうことになります。突然の入院で慌てないように、事前に入院用の荷物をまとめておきましょう。
入院すると、ひたすら安静にする日々が続きます。トイレと食事以外は一日中ベッドで横になっていなければいけません。後期の切迫流産でお腹の張りが強い場合は子宮収縮剤の点滴を投与します。入院生活は症状が落ち着くまで続き、場合によっては出産まで退院できないこともあります。
何もできずただ寝ているだけの環境に苦痛を感じることも多いようですが、ここで流産してしまったら、もうおなかの赤ちゃんに会う事ができません。おなかの中でがんばっている赤ちゃんを全力で守っていると考えて、つらい日々を乗り越えましょう。
数か月の入院となると、留守中の家族の協力も必要です。特に上の子供がいる場合は、預け先などを事前に手配しておかないと、いざという時にとても困ります。
長期に渡る入院となった場合、入院費用が気がかりです。病院によって金額はさまざまですが、平均すると1日1万円ほどかかりますので、1か月だと30万円となります。健康保険に加入していれば3割負担で済みますので、自己負担は9万円ほどです。
健康保険に加入していれば、医療費に上限がかかる高額療養費制度も利用することができます。個人的に加入している医療保険も給付対象となることがあるので、契約内容を確認してみましょう。
まとめ
切迫流産で入院と診断されたらどうしたらいいの?!
切迫流産の原因
切迫流産の治療
切迫流産で入院することになったら