生理痛 というと生理中におこる痛みのようなイメージがあります。しかし、実際は 生理前 に 生理痛 のような痛みを感じる方も多くいらっしゃいます。
なぜ、生理の前であるのに痛みがおこるのでしょうか。その痛みには二つの原因が考えられているのです。
生理前なのに生理痛のような痛みが…なぜ!?
生理痛が起きる原因は?
そもそも、生理痛とはなぜおきるのでしょうか。生理痛の主な原因としては、経血を子宮から外へ押し出す際に子宮が収縮することで痛みが起きるといわれています。
この子宮が収縮するために命令を出すのがプロスタグランジンといわれる物質であり、生理の始まる一週間前ほどから分泌がはじまり、分泌量のピークは2、3日前といわれています。
そのため、生理中はもちろん、生理の前から生理痛のような痛みが起きてしまうというわけです。特に、生理前におこる生理痛は2、3日前が痛みのピークであるということもいわれています。
プロスタグランジンが引き起こす症状
プロスタグランジンは子宮を収縮させ、不要となった粘膜を身体の外へ血液と一緒に排出する働きがあります。このプロスタグランジンが過剰に分泌されてしまうと、生理痛である腹痛が引き起こされてしまうのです。
このとき、日常生活にまで影響を及ぼしてしまうほどの痛みがある場合は婦人科へ受診することをおすすめします。
また、プロスタグランジンが原因となって引き起こされる症状は腹痛だけではありません。生理前のイライラや吐き気などの原因もわかっています。プロスタグランジンは、過剰分泌されると自律神経の働きが乱れてしまうからです。
生理前の腹痛と妊娠超初期に起きる腹痛の違い
生理前の腹痛はプロスタグランジンが原因でおきるものと、もう一つ妊娠超初期におきるものがあります。
ただの生理前痛である場合は先ほど説明したような理由ですが、妊娠超初期に起きる腹痛としては、これから赤ちゃんが少しずつ大きくなるために、子宮を少しずつ広げていくために伴って起きる痛みなのです。
また、生理前の腹痛が長く続く場合には、子宮外妊娠の可能性があります。子宮の外に受精卵が着床している状態で、長い間放置していると卵管破裂などの重篤な症状を引き起こしてしまうため、早めに婦人科の受診をしましょう。
生理前の生理痛におすすめ対処法
生理前の生理痛に対して3つおすすめの方法があります。
1つ目は、鎮痛薬の服用です。鎮痛薬は痛みの原因となるプロスタグランジンの働きを鈍らせる役割があります。鎮痛薬は生理中のものと同様の市販薬で対応が可能です。
2つ目は、身体の血の巡りを良くすることです。お腹が痛いから、じっとしていることが痛みの解消につながるとは限りません。
軽くウォーキングをしたり、ストレッチを行うことによって、身体の中の血液循環が解消されるため、痛みの解消にもつながっていくと言われています。最後は、お腹(特に下腹部)を温めることです。
2つ目の解消法と少し似ていますが、内臓は特に温まりにくいため、湯たんぽやカイロなどで限局的に温めることで痛みの解消を早める働きもあるといわれています。
特におすすめな方法をご紹介しましたが、この中でも特にご自分に合った方法を見つけて試していただければよいかと思います。
ただ、ひとつ注意していただきたいのが、鎮痛薬の服用を日常的に行ってしまうことです。痛みがある度に飲み続けてしまうと、次第に鎮痛効果を感じにくくなるため、薬を服用する量が度々増えていってしまい、反対に身体へ負担をかけるようになってしまうのです。
さらに、もし妊娠している場合であると赤ちゃんに影響を及ぼしてしまう可能性があるので、薬の服用は避けましょう。
まとめ
生理前なのに生理痛のような痛みが…なぜ!?
生理痛が起きる原因は?
プロスタグランジンが引き起こす症状
生理前の腹痛と妊娠超初期に起きる腹痛の違い
生理前の生理痛におすすめ対処法