ある時期からいきなり 生理がこない ときには、 妊娠 の可能性を疑う人が多いでしょう。しかし、 検査薬 の結果が 陰性 であった場合には他の原因も考えられます。
今回は、検査薬で陰性だった時に考えられる無月経の原因について解説します。
生理がこないのに妊娠検査薬の結果が陰性だった時の原因
生理がこない原因の大部分がホルモン分泌機能障害
生理がこないにもかかわらず検査薬の結果が陰性であり、妊娠の可能性が低いときにはホルモン分泌機能障害が考えられます。よくある原因では、視床下部の機能がトラブルを起こし、ゴナドトロピンの分泌にも異常が起こり生理がこなくなるのです。
視床下部では、生命にかかわるホルモン分泌や食欲、睡眠など自律神経の中枢があります。体が異常に疲れ生理機能が低下したり、ストレスや悩みなどが原因で食欲不振になったりする神経性食思不振症も視床下部トラブルの一種です。
性周期が完成されていない若い人が、激しいダイエットをすると生理がこなくなる原因も視床下部が影響しています。
他にも、下垂体や卵巣の機能に異常やプロラクチン産生下垂体腫瘍が原因であることもあります。原因をみつけるためには、ホルモンを投与してみる方法が一般的です。プロゲステロンを投与し、出血がみられるようであれば比較的軽度の無月経と考えられます。
プロゲステロン投与後、一週間程度で生理のような出血があれば、卵巣からはエステロゲロンが分泌されてはいますが、生理がこない状態であり、ほとんどのケースで視床下部機能が一時的に異常をきたしていることが考えられるのです。
プロゲステロンを投与しても生理のような出血がこないときには、プロゲステロンと一緒にエステロゲロンも投与し、子宮に大きな異常がないかを診断します。
排卵障害によって生理がこないとき
生理がこない原因が子宮ではないときには、視床下部か下垂体か卵巣のどれかが原因であるか、それらの連鎖に障害がおきて排卵障害となっているかが考えられます。排卵障害が原因であるならば、ホルモン療法や排卵誘発によってほとんどが治療可能です。
治療をすれば、妊娠出産も可能になります。ただし、生理がこない原因を探らずに長期間放置しておくと、異常部分が悪化し、排卵誘発が難しくなることもあるのです。早期に診断を受け、すみやかに治療を受けるようにしましょう。
40代以降で生理がこないときに考えられる原因
妊娠検査薬を使う時期が早すぎると、例え妊娠していても陰性の結果が出ることがあります。妊娠の可能性があるにもかかわらず陰性と結果が出たときには、2週間後にもう一度検査してみることをおすすめします。
また、生理がこないことに気がついたときには、基礎体温をつけるようにしましょう。そしてもう一度、生活を振りかえり妊娠の可能性がないかを推測してみてください。もしも基礎体温が低いのならば、ストレスや寝不足など健康管理に気を配りましょう。
基礎体温が2週間以上高い状態が続くようであれば、検査薬で陰性を示したとしても妊娠を考えるべきです。40代になり、妊娠の可能性がないときには卵巣の老化による異常も考えられます。生理の出血量が徐々に減り、こなくなったときには閉経の前兆かもしれません。
一般的に閉経は50歳前後といわれていますが、過少月経や希発月経だった人は早まる傾向があります。そして、エストロゲンが減り、骨粗しょう症や動脈硬化も早まることが考えられるため、ホルモン療法の必要があるかを医師と相談するといいでしょう。
また、40代以降は子宮頸がんや子宮体がんなどが多く見つかる年代です。生理がこないときや異常な出血があるときには、ホルモンの異常によるものと考えてよいのかを確認するようにしましょう。
まとめ
生理がこないのに妊娠検査薬の結果が陰性だった時の原因
生理がこない原因の大部分がホルモン分泌機能障害
排卵障害によって生理がこないとき
40代以降で生理がこないときに考えられる原因