産後、なんだか足に違和感があるなと思ったら、まるで像の足のようになっていたと言う人が多いですよね。指で押してみたら元に戻らない、これって大丈夫なのかな、と初めての経験で不安になる人もいるはずです。これを「むくみ」と言いますが、 産後 には むくみ が起こりやすい原因があります。
産後のむくみの原因と解消法
むくみとは
むくみは医学的に「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれています。血液中に存在する水分がリンパ管や血管の外に染み出し、皮膚の下に溜まってしまうことで、顔や手足が水風船のように腫れているような状態のことを言います。
むくんでしまうと老廃物の排出、細胞への栄養補給が上手く行かなくなり、更に悪化する可能性もあります。
むくみの症状
指などで押してみるとわかりますが、押した跡がくっきりと残りなかなか戻りません。少しジンジンと痺れているような感覚があり、見た目は腫れているようにパンパンな状態です。
産後のむくみの原因
産後に起こるむくみの原因は大きく分けて3つあります。
出産による水分バランスの乱れ
妊娠中、母体の血液量、同時に血液中の水分も普段の約1.5倍に増えています。これは羊水を含め赤ちゃんに栄養を与えるためなのですが、出産によって体内にある多くの水分が急激に排出されるため、水分バランスが崩れてしまいます。
この状況に体が反応し必死に水分を溜めこもうとした結果、必要以上の水分が溜めこまれむくみの原因になってしまいます。
授乳
授乳は人が思っている以上に体力を使います。授乳中のお母さんは頻繁に喉が渇くことがありますが、水分も多く排出されてしまうからです。その分を蓄えようとするため、むくんでしまうことがあります。
睡眠不足や運動不足
産後は授乳で2、3時間置きに目を覚まし寝不足続きだと言う人、生まれたての赤ちゃんを連れて外には出られない、なかなか運動不足を解消できないと言う人、とても多いはずです。
このような状況が続くと、血液の循環が悪くなり代謝が低下しますので、栄養補給や老廃物を排出する機能も鈍くなりむくみを起こしやすくしてしまいます。
むくみを解消する方法
むくみは直ぐに解消されるものではありませんが、徐々に症状を和らげ治していく方法はあります。むくみは血行を良くすることで改善されていくので、体を温めるように心掛けましょう。
マッサージや体操をする
マッサージ器などを使っても良いので、マッサージをしましょう。血行を良くすることで、むくみを徐々に解消できます。また家で簡単にできるストレッチもむくみに効果的です。産後ダイエットにもなるので一石二鳥です。
体を温める
温かい飲み物は体を内側から温めてくれます。カフェインを含む飲み物が気になる人は、生姜湯、とうもろこし茶、ローズヒップティー、ルイボスティー、麦茶、カフェインレスのコーヒーなどがおすすめです。体は足元から冷えるので湯船に浸かったり、足湯をするのも良いでしょう。
足を高い位置にあげる
就寝時、横になる時には、足の下にクッションなどを入れ少し高い位置になるようにしてください。目安は10~15cmくらいの高さです。足を高くすることで血流を助ける効果があります。産後、入院中から始めることができ、私生活でも無理なく続けられる方法です。
減塩
塩分の摂り過ぎには注意です。塩分濃度を下げようとして、体内に水分を溜めこんでしまうのでむくみを悪化させてしまいます。減塩を心掛けましょう。
カリウムを摂取
カリウムは余計に摂取した塩分を排出してくれる効果があります。また筋肉の働きを良くするのでむくみ改善に繋がります。積極的に摂取するといいでしょう。
カリウムを含む食品は、ほうれん草、さつまいも、アボカド、バナナ、納豆、玄米、あさり、きな粉など比較的食べやすい食品ばかりです。
着圧ソックスを履く
足のむくみは着圧ソックスがおすすめです。足を圧迫することで血行、リンパの流れを良くします。市販で購入でき、履くだけなので手間がかからずむくみを解消することができます。
産後のむくみは仕方がないこと
体質にもよりますが、産後のむくみは仕方のないことです。特に帝王切開で出産した人は、手術前後に長時間点滴を打つので、多くの水分を摂ることになります。そのため自然分娩よりむくみやすいです。
産後にむくみが起こってもおかしいことではありませんし、ほとんどの場合自然に治っていきますので、あまり無理をして解消しようとしなくても良いでしょう。
まとめ
産後のむくみの原因と解消法
むくみとは
むくみの症状
産後のむくみの原因
むくみを解消する方法
産後のむくみは仕方がないこと