出産を終えて重いお腹から解放され、やっと妊娠前の生活に戻れると思っている人もいるでしょう。しかし、 産後 の 外出 は必要な場合以外は避けたほうが良いのです。なぜでしょうか。
産後の身体は妊娠前の身体と同じと言うわけではありません。詳しくみていきましょう。
産後の外出、気をつけることは?
ママの身体は出産によりダメージを受けている
出産を終えたからとすぐに外出をしてはいけません。その理由は産後のママの身体が妊娠前の身体と同じではないからです。出産によりママの身体は思った以上にダメージを受けています。赤ちゃんを産むために筋肉や臓器を力の限り使っています。
そのダメージのみならず、産後の身体は後陣痛と呼ばれる子宮収縮による痛みや会陰切開による痛みもあります。また、妊娠により10か月かけて徐々に増えていった血液を出産で一気に失うので、貧血やめまいをおこしやすいのです。
産後1か月は布団を敷いたままにしておいて、いつでも横になれるよう環境を整えておく必要があります。つまり、産後1か月はできるだけ外出は控えたほうが良いでしょう。
出産後、妊娠前の身体の状態に戻るまでの期間は「産褥期」と呼ばれています。産褥期は産後6~8週間と考えられています。現代の機械は楽に家事ができる物も多いため、8週間も布団を敷いたままの生活はしなくても良いと言われています。
しかし、できるだけ外出は1か月検診までしない方が良いと考えられています。しかし、ずっと家の中にこもりっきりではママのストレスも溜まってしまいます。
また、どうしても外出しなければいけない場合もあるでしょう。では、外出する際に気をつけるべきポイントを押さえておきましょう。
産後の外出、気をつけたい6つのポイント
移動は短時間
産後は免疫力が落ちています。人混みの多い電車移動やバス移動などは風邪などのウイルスも多く、感染症や病気になりやすいのです。
体調の良い時を選ぶ
ただでさえ出産で体力も免疫力も落ちているので、体調が良いと感じる時でないと外出先で倒れてしまうかもしれません。
なるべく歩かない
体力がまだ完全に戻っていないため疲れやすく、めまいや貧血を起こしやすいです。
重い荷物は持たない
重い荷物を持つなど無理をすると悪露が長引く、骨盤のゆがみ、子宮下垂を引き起こす可能性があります。
母乳パッドを忘れずに
母乳育児の人は数時間外出して授乳できない環境になると胸が張ってしまいます。母乳が溢れてしまうこともありますので母乳パッドをつけてから外出するようにしましょう。
車の運転はしない
産後は突然貧血によるめまいや眠気に襲われることがあります。車の運転は集中力が求められるので、産後すぐは避けたほうが良いでしょう。
赤ちゃん連れの外出における4つの注意点
移動は短時間
赤ちゃんはずっとママのお腹で守られていたため、まだこの世界の空気に慣れていません。長時間の移動は赤ちゃんに多大なストレスを与えます。また、感染症予防のためにも移動は短時間にしましょう。
人の多い場所は避ける
この理由も赤ちゃんを風邪などのウイルスから守るためです。
バスタオルやブランケットを持参する
赤ちゃんはまだ体温調節が上手くできません。冷房が効きすぎて寒いと感じることもありますのでバスタオルやブランケットで赤ちゃんを冷やさないよう気をつけましょう。
直射日光に気をつける
赤ちゃんの肌はとても敏感です。日焼けをして炎症や乳児湿疹になることもあります。
産後は徐々に普通の生活に戻していこう
産後1週間は入院中の生活のように極力身体を安静にしましょう。産後2週目からは赤ちゃんの世話と共に身の周りのことを始めましょう。産後3週目からは料理、洗濯、掃除など家庭内の家事を少しずつ行いましょう。
ただし、お米を買う、粗大ごみを持つなど赤ちゃん以上に重い物を持つことは避けたほうが良いでしょう。
産後4週目からは買い物や家事をしても良いでしょう。ただし、出産の傷や体力の回復には個人差がありますので、自分の体調を優先して、徐々に普段の生活に戻していきましょう。
周りに頼る人がいない場合は、ネットスーパーや家事代行サービスを利用して少しでも身体への負担をなくしましょう。
まとめ
産後の外出、気をつけることは?
ママの身体は出産によりダメージを受けている
産後の外出、気をつけたい6つのポイント
赤ちゃん連れの外出における4つの注意点
産後は徐々に普通の生活に戻していこう