卵巣のう腫 は卵巣にできる腫瘍のことをさしています。卵巣は、女性の臓器のなかで最もといってもいいほど腫瘍ができやすい場所といわれています。ただし、ほとんどの場合が良性といわれています。
しかし、卵巣は赤ちゃんを作るためにも欠かせない場所のためきちんと対処しておくことが大切になります。
卵巣のう腫はほとんどの場合が良性!?
卵巣のう腫とは
卵巣のう腫とは、女性特有の臓器である卵巣内にできる腫瘍のことをいいます。卵巣のう腫の場合にはほとんどの場合が良性であるといわれています。
ただし、卵巣内にできた腫瘍のなかには液体が含まれており、その一部には充実性部分とよばれる塊の場合もあり、この場合には悪性である可能性も考えられますので、早期の検査をおすすめします。
のう腫の種類
卵巣のう腫にはいくつか種類があります。まずは漿液性のう腫です。これは、卵巣内にできた腫瘍のなかにさらさらとした液体が溜まってできる腫瘍です。卵巣のう腫のなかでは最も発症率が高いものといわれておりほとんどの場合が良性であるといわれています。
次に粘液性のう腫です。これは腫瘍の中にねばねばした液体が溜まっています。この場合にも主には良性の場合が多いですが、まれに悪性になる場合もあるといわれています。
最後に皮様のう腫です。これは、人間の細胞分などが集結することで発症する腫瘍です。腫瘍のなかには、髪の毛や歯などの身体の一部分となるものが含まれている場合もあります。20代から30代の女性に多くみられるのう腫といわれています。
卵巣チョコレートのう胞
卵巣のう腫の種類には卵巣チョコレートのう胞とよばれるものもあります。これは、子宮内膜症が原因となっておこるともいわれています。
子宮内膜の組織が茶色に変色してみえることからチョコレートのう胞とよばれているのです。この卵巣チョコレートのう胞は不妊の原因にもなってしまうため、早めの治療が必要になります。
医学的根拠のある原因は未だ解明されていないといわれていますが、生理などに関係するホルモンである“エストロゲン”の分泌量が多くなることが原因のひとつであるといわれています。
卵巣のう腫の症状
卵巣のう腫は軽傷の場合には自覚症状がみられないことが多いといわれています。
病態が進行すると下腹部に痛みを感じる場合や下腹部の腫れ、頻尿や便秘などの症状があらわれますが、これらの自覚症状がはっきりしてきた場合には症状が進行している場合が多いため、早急に病院での治療が必要となります。
自覚症状があらわれにくく、症状自体は生理前症候群や生理痛と似ているものなので、早期発見が難しい病気といわれています。しかし、放置してしまうと卵巣の根元がねじれてしまい“茎捻転”とよばれる状態になります。
この状態になると下腹部に激痛がともない、卵巣への血流が滞ってしまうため最悪の場合には卵巣が壊死してしまう可能性があります。
卵巣が壊死してしまうと妊娠することが不可能な状態になってしまうため、少しでも自覚症状に気になることがあればすぐに病院で検査をしてもらうことをおすすめします。
病気と妊娠の関係
卵巣のう種になってしまった場合には、すぐに手術が必要となります。卵巣に腫瘍ができると不妊につながるのではと不安になってしまう方も多いかと思いますが、卵巣の壊死につながらない場合には特に不妊の原因となるわけではないといわれています。
治療方法などにも関係するため、卵巣のう腫と診断された場合に妊娠希望であればその旨を担当のお医者さんに伝えてください。卵巣は2つ身体についているため、たとえ片側の卵巣を摘出した場合でも妊娠する可能性は十分にあります。
お医者さんだけでなく、パートナーともしっかりと相談をしたうえで治療をおこなうことをおすすめします。
まとめ
卵巣のう腫はほとんどの場合が良性!?
卵巣のう腫とは
のう腫の種類
卵巣チョコレートのう胞
病気と妊娠の関係