卵子も年をとるということをご存知ですか?一般的に、35歳以降の出産を高齢出産と言います。高齢出産は、出産や赤ちゃんの健康面で不安を感じる人が少なくありません。また妊娠する確率も下がってきます。なぜなのでしょうか?
ここでは 卵子 の 寿命 について解説します。
卵子の寿命と老化について考えよう
卵子の数と寿命
卵子の素になる原始卵胞の数は、もともと一生分の数が決まっています。胎児期が一番多く500~700万個ありますが、出生時には約200万個、その後歳を重ねるにつれて減っていきます。新たに作られることはありません。
30歳代で2、30万個と言われています。限りあるこの原始卵胞から卵子が作られ、完成した卵子は毎月1個だけ排卵されます。生理不順などの理由で複数排卵し双子を授かることもありますが、通常は1個です。
女性が一生のうちに排卵する卵子の数は、個人差がありますが約500個と言われています。
一度排卵された卵子が生きている時間は、24時間から長くても36時間ほどだと言われています。その限られた時間で、タイミングよく性生活をおくれば妊娠する可能性があがります。
年をとるほど下がる妊娠成功率
卵子は一生に排卵できる数が決まっているだけでなく、卵子の素になる細胞は女性の年齢とともに歳をとっていきます。つまり卵子も老化するということです。残念ながら20代と30代、40代とでは卵子の質が違います。
一般的に、高齢になるほど妊娠しにくくなるのは卵子の老化が原因であることが多く、妊娠しても異常妊娠、奇形の赤ちゃんを授かってしまう率もあがります。
染色体異常が起こる可能性もあり、機能が不完全な卵子は妊娠にいたらないだけでなく、妊娠しても流産、死産を招くことがあります。
卵子の質の向上を!
妊娠するためには、卵子の寿命を考えてタイミングよく夫婦関係をもつことはもちろん、卵子の質を向上させることも大切です。元気で健康な卵があれば赤ちゃんを授かりやすくなるというわけです。
また、卵子の質をあげることは健康な体を作り上げることにもつながります。 ウォーキングなどの適度な運動と筋肉トレーニングを実践し、バランスのとれた食事をとることを心がけましょう。
卵子の生成に不可欠な5大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)をバランスよくとります。すべてを食事で摂取するのは難しいでしょうから、不足分はサプリメントで補充してもよいでしょう。
また、規則正しい生活をして十分な睡眠をとります。食事と運動と睡眠に気をつけるだけでも成長ホルモンの分泌がよくなり、卵子のアンチエイジング効果が期待できます。
これらは地道な努力で目に見えた成果がすぐにあらわれることはありませんが、焦ることはありません。まずは90日間、卵子の質の向上を目指しましょう。卵子が出来上がるまでに約3か月かかるためです。
卵子とストレス
元気な卵子を作るためには、心の管理も大切です。ストレスは万病の素と言われます。現代人は忙しい人が多いですが、なるべくストレスをため込まない工夫をしましょう。ストレス解消法は人それぞれですので、あなたにあった方法を探してみて下さい。
ヨガで心身共にリフレッシュしてもいいでしょう。好きな音楽を聞きながら心を落ち着かせる時間を持ってもいいと思います。 また、妊活に行きづまった時や悩んだ時は家族や友人に愚痴を言ってもいいのです。無理をしないことが大切です。
「 妊娠しなければいけない」と思うこと自体がストレスになりえますし、妊活を諦めた頃に赤ちゃんを授かったという話を時々耳にします。 元気な卵子を作るため、また妊娠体質をめざして一歩を踏み出しましょう。
まとめ
卵子の寿命と老化について考えよう
卵子の数と寿命
年をとるほど下がる妊娠成功率
卵子の質の向上を!
卵子とストレス