月経や妊娠で重要なホルモンはエストロゲンとプロゲステロンです。排卵を境に生理周期の前半に盛んに分泌されるホルモンはエストロゲン、後半に盛んに分泌されるホルモンはプロゲステロンです。
今回は プロゲステロン に焦点を当てていきます。
プロゲステロンは妊娠に欠かせない!
プロゲステロンとは?
プロゲステロンは黄体ホルモンとも呼ばれる女性ホルモンの一つです。エストロゲンと同様に卵巣で作られるホルモンです。排卵とは成熟した卵子が卵胞から出ていくことです。この時、卵巣に残された卵胞が黄色い細胞に変化します。これを黄体化と呼びます。
黄体化により黄体ホルモンであるプロゲステロンを分泌させるのです。プロゲステロンは排卵後女性の体が妊娠しやすいように体温を上げ子宮内膜を厚くするなどの働きをします。
プロゲステロンは排卵後二週間程度分泌が続きます。妊娠が成立しなければ生理の開始以降分泌量が減っていきます。逆に妊娠が成立すると分泌量はさらに増えます。
プロゲステロンの働き
基礎体温を上げる
体の血流を良くすることで子宮に栄養分を届けようとします。日頃から基礎体温を測定している人はわかるかもしれませんが、高温期に入るのはプロゲステロンが分泌されているからです。
子宮内膜を厚くする
子宮内膜とは赤ちゃんにとってベッドのようなものです。赤ちゃんを育てるためにはこのベッドが厚くふわふわであることが大切です。妊娠を維持するためには1センチ程の厚みが必要だと言われています。
乳腺を発達させる
妊娠が成立すると赤ちゃんを育てるための準備が始まります。出産後赤ちゃんに栄養を与えることができるように、妊娠直後から乳腺を発達させるよう働きかけます。
マイナートラブル
プロゲステロンとエストロゲンとのバランスがとれていない、またはプロゲステロンの分泌量が多すぎるとマイナートラブルを引き起こします。肌荒れ、便秘、気分の落ち込み、イライラなどがあげられます。
プロゲステロンが足りないと…
プロゲステロンの数値が低いと妊娠しにくいと言われています。妊娠を希望している人は自分の体が妊娠できるかどうか知るためにもプロゲステロンの数値を検査しましょう。数値と言ってもプロゲステロンは生理周期によって必要量が変化します。
生理周期には月経期、卵胞期、排卵期、黄体期があります。一番分泌量が多い時期は黄体期です。この時期に10ng/ml未満だとプロゲステロンの数値が低いと診断されます。
プロゲステロンが正常に分泌されていない状態を黄体機能不全と言います。黄体機能不全は不妊症の一つですので黄体機能不全だと診断された場合は治療を開始する必要があります。
プロゲステロンをより多く分泌させる食事
妊娠するために生活習慣を改善することは大切です。食べ物によっては妊娠する力を高めてくれるものもあります。
ビタミンE
ビタミンEは卵巣機能の低下を防ぐと言われています。ビタミンEを多く含む食材はうなぎ、さんま、あゆ、ナッツ類、かぼちゃ、モロヘイヤ、アボカドなどがあります。
ビタミンEは油と一緒に食べると吸収率が上がります。油もひまわり油やコーン油を選ぶと良いでしょう。
ビタミンC
ビタミンEと一緒に摂ることで身体の免疫力を高めてくれるため風邪を予防し早く回復する助けとなります。キウイフルーツ、柿、イチゴ、グレープフルーツ、パプリカ、にがうり、ブロッコリーなどがあります。
亜鉛
亜鉛はホルモン合成の手助けやホルモン分泌量を調整してくれます。他にも免疫力を高める、細胞を活発に作るという働きがあります。牡蠣、するめ、牛肉、豚レバーなどがあります。
上記の食材を積極的に取り1日3食しっかり食べましょう。しかし、それだけでなく十分な睡眠、ストレス解消、冷えの改善、適度な運動などにより妊娠しやすい身体づくりを行いましょう。
まとめ
プロゲステロンは妊娠に欠かせない!
プロゲステロンとは?
プロゲステロンの働き
プロゲステロンが足りないと…
プロゲステロンをより多く分泌させる食事