乳腺症 は乳房にしこりや 痛み 、乳房からの分泌液などの症状がみられます。これは、乳がんの症状と非常に似ているため、症状を感じた場合には不安になってしまう方も多いかと思います。しかし、乳腺症になったからといって乳がんになることはないといわれています。
では、乳がんと乳腺症はどのように見極めることができるのでしょうか。
乳腺症の痛みと乳がんの関係は?
乳腺症とは?
乳腺症とは、乳房へ痛みやしこりなどの症状があらわれるものです。
よく、出産後のお母さんがかかる乳腺炎と同じものと思われがちですが、乳腺症はホルモンバランスの乱れが原因で痛みやしこりが出現しますが、乳腺炎は母乳のつまりなどによって乳腺が感染し炎症をおこしてしまっている状態です。
乳腺症によるしこりや痛みはほとんどが良性のものであるため、特に心配はいらないとされています。また発症年齢は20代から40代と幅広く、閉経前などにホルモンバランスが崩れやすくなるため、特に40代に多くみられる症状といわれています。
乳腺症の具体的な症状は?
乳腺症の具体的な症状としては、4つほどあげられています。
まず、痛みは主に乳房に感じます。症状が悪化してしまうと胸全体から脇にかけて痛みを感じる場合もあります。次に、痛みは生理にあわせて出現し、生理が終了すると痛みは消失する特徴があります。
また、見た目では乳房の表面がいつもはなめらかなものであるのに対して、乳腺症になった場合には表面がぼこぼこの状態になっています。最後に、乳房から分泌液が分泌されます。この分泌液の色は白っぽいものから黄色、透明など人によってさまざまです。
痛みの出現場所としては、両胸の外側上部に硬いしこりができ、これを指でつまむと痛みを感じます。
乳がんとの見極め方は?
乳腺症の症状で述べたしこりや分泌液は乳がんの症状とよく似ているので、胸にしこりを感じた場合には不安になってしまう方も多くいらっしゃると思います。では、乳腺症と乳がんを見極めるためにはなにが必要なのでしょうか。
乳がんの場合は、しこりや乳房からの分泌液は生理周期に関係なく存在します。それに比べて乳腺症は生理周期にあわせて生理の開始とともにしこりや分泌液などの症状がみられ、生理の終了とともに症状が改善されていきます。
ただし、注意が必要なポイントとしては、乳腺症の場合には妊娠中や授乳中にも関わらずミルクのような分泌液や茶褐色の分泌液もみられます。
しかし、これは乳がんの場合にも症状が同じなので、生理周期で症状が消失したため乳腺炎だ!と自分自身で判断するのではなく、必ず医師のもとで検査をおこなうことをおすすめします。
病院で検査をする場合には、まずは乳がんの可能性を探るように指示を受けると思いますが、これはどこの病院でも一般的なものといわれているので、乳がんだから検査をするのではなく、乳がんの可能性を無くすための検査であるため、安心してください。
乳腺症は乳がんにつながる?
乳腺症にかかると、のちに乳がんにつながってしまうという説もよく聞きますが、これは医学的な根拠は特にないといわれています。そのため、乳腺炎にかかってしまったから乳がんにこれからかかってしまうのかと不安にはならないでください。
しかし、乳がんは突然発症してしまうため、日ごろからのセルフチェックや定期的ながん検診を受けることをおすすめします。
乳腺症の治療方法は?
乳腺症の治療方法としては、一般的には経過観察になります。乳腺症はホルモンバランスの乱れが原因とされているため、特に治療をする必要がないといわれています。
しかし、痛みがひどい場合にはホルモン注射などの処置でホルモンバランスの乱れを整えることで症状が改善に期待ができます。
症状が軽い場合には3ヶ月から6ヶ月ほどで症状は自然に解消していくといわれていますので、焦らず経過を観察していくことが必要です。
まとめ
乳腺症の痛みと乳がんの関係は?
乳腺症とは?
乳腺症の具体的な症状は?
乳がんとの見極め方は?
乳腺症は乳がんにつながる?
乳腺症の治療方法は?