妊娠糖尿病は自覚症状が少なく、検査ではじめて判明することが多い病気です。定期検診時の血液検査や尿検査で可能性がないか調べますが、どのような検査なのか知らない人も多いと思います。
そこで 妊娠 糖尿病 の 検査 方法についてご紹介します。
早期発見が大切!妊娠糖尿病の検査について知ろう
妊娠糖尿病の原因と赤ちゃんへの影響は?
糖尿病は血糖値が急激に上がることでおこる病気です。主な原因はホルモンバランスの変化によりおこります。
妊娠前は糖尿病とは無縁だった人も、妊娠して初めて糖尿病になる人も多く、びっくりすることもあると思います。妊娠中はホルモンの影響により糖を分解しにくい身体になるため、食事後に血糖値が上昇しやすくなるのです。
妊娠糖尿病になると、赤ちゃんも高血糖となりトラブルの原因となります。妊娠初期だと、奇形になる可能性もあり、また、巨大児になりやすく難産へとつながります。
そのほか合併症を引き起こしたり、早産や流産につながったりするケースもあります。出産後も、新生児低血糖になったり、黄疸や呼吸障害が出たりとさまざまな合併症につながりますので、きちんと検査を受けて、血糖を管理することが、大切だといえます。
どうして妊娠糖尿病の検査をするの?
妊娠糖尿病は早く発見して治療することが大事です。早期発見し治療することで、多くの妊婦が正常に赤ちゃんを出産することができます。
また、妊娠糖尿病は自覚症状が出にくいため、気づかないまま出産にいたるケースもあります。それを避けるためにも、検査をして糖尿病の可能性を調べることが大切なのです。
妊娠糖尿病検査の方法は?
妊娠中は妊婦と赤ちゃんの状態を知るために、定期的に血液検査をし、血糖値の値で妊娠糖尿病の可能性を判断します。検査は次の3つがあります。
妊娠初期に行う検査
随時血糖検査といい、食事のタイミングとは関係なく行う検査で、100mg/dl以上は、血糖値が高いとされ、さらに「75gOGTT」というくわしい検査を行い、妊娠糖尿病かどうか判断します。
妊娠中期に行う検査
「50gGCT」といわれ、ブドウ糖を50g飲んで1時間後に、血糖値の値を調べます。140mg/dl以上の場合は、「75gOGTT」検査を行い、妊娠糖尿病かどうか判断します。
「75gOGTT」検査
朝食を食べずに検査を開始し、ブドウ糖75gを飲む前、飲んでから1時間後、そして飲んでから2時間後の血糖値の変化を調べます。それぞれの血糖が基準値を超えていたら妊娠糖尿病と判断され、治療をすることになります。
基準値は、空腹時が92mg/dl以上、1時間後が180mg/dl以上、2時間後が153mg/dl以上となっています。ひとつでも当てはまれば、妊娠糖尿病と診断されます。
尿検査で尿糖にプラスが出たときは?
妊婦検診の時に、尿検査をして糖の値がプラスになることがあります。毎回の検診時にプラスの場合は、妊娠糖尿病の可能性も出てきますが、その回だけ出て、次回はマイナスだった場合など一時的なものであれば、それほど気にすることはありません。
食事のタイミングで出たりもしますし、ホルモンの変化によって出たりもします。医師から特に何もいわれなければ、問題ないと思います。
ただし、2、3回続けて陽性だった場合は、医師の判断で検査を行うこともあります。
妊娠糖尿病と診断されたときの治療法は?
食事療法をすることになります。ごはんやパンなどの炭水化物を少なくして、野菜を多めに摂取するなど、バランスのよい食生活に改善することで、血糖コントロールを行います。食事療法だけでは改善が見られない場合は、インスリン投与の治療を行います。
妊娠前は全く糖尿病の傾向がなかった人も、身体の変化によって妊娠糖尿病になる可能性があります。ほとんどの妊婦が早期発見によって、問題なく赤ちゃんを出産できますので、しっかりと検査を行いましょう。
また、普段から食事や適度な運動などを意識して、健康な身体で妊娠生活をおくるようにしましょう。
まとめ
早期発見が大切!妊娠糖尿病の検査について知ろう
どうして妊娠糖尿病の検査をするの?
妊娠糖尿病検査の方法は?
尿検査で尿糖にプラスが出たときは?
妊娠糖尿病と診断されたときの治療法は?