今は世界中、そして身近な生活の中でも タバコ を気軽に吸う環境はなくなり、喫煙者の肩身はますます狭くなる一方です。「タバコはカラダに悪い!」タバコを吸わない方も当然知っていますが、それでも喫煙者にとってやめられないのがタバコです。
ではタバコはどのように、そしてどれだけ 妊娠 中の身体に影響をもたらすのでしょうか。
タバコはお腹の中の赤ちゃんにとって、
どんな影響があるの?
タバコとお腹の赤ちゃんの関係って?
まずタバコが起因となりえるトラブルをいくつかあげてみましょう。流産、早産、先天性異常、妊娠高血圧異常、低体重児、乳幼児突然死症候群…などなど、妊婦さんにとっては聞くのも恐ろしいことばかりです。
タバコに含まれるニコチンと一酸化酸素には、血管を収縮させ血中酸素濃度を低下させる作用があります。それにより栄養や酸素が十分に赤ちゃんへ送られなくなり、様々な疾患に関係してきます。低体重だけでなく、脳や心臓への影響もあり、かなり深刻な病気へも繋がってしまう可能性があります。当然、一日に吸う本数が多ければ多い程、トラブルの可能性は比例し多くなります。たとえ妊婦さんが栄養に気をつけた食事をし、運動も欠かさず、検診の項目に問題がなくても、タバコを吸っているだけでお腹の赤ちゃんは常に苦しんでいると言ってよいでしょう。
私は吸わないけど、主人や職場の人が吸っている
よく耳にする副流煙。実はタバコを吸う本人の煙、主流煙よりずっと害があるのが副流煙です。主流煙に比べ副流煙はニコチンが2・8倍、タールは3・4倍、一酸化炭素は4・7倍、なんとアンモニアは46倍にもなるのです。ご家族が吸っている場合は赤ちゃんへの影響を考え禁煙してもらうのがベストですが、無理な場合は同じ空間で吸うのは控えてもらいましょう。職場では場合により人間関係にも影響するので難しいところ。やんわりとお願いしても避けられない場合は、喫煙の際に退席するか、マスクをしましょう。職場の喫煙者に気を遣うより、お腹の赤ちゃんのために煙を避ける方が重要ではないでしょうか。
私、妊婦なのにタバコがやめられないんです
つわりの間は匂いに敏感でタバコを止めていた妊婦さんも、つわりが収まると再びタバコを吸いたくなってしまう方もいます。吸わないで!と言うのは簡単ですが、実はタバコは脳と深く関わりがあります。ニコチンはタバコを吸うと7秒というハイスピードで脳に到達します。ニコチンは最も重要な神経伝達物質に非常によく似た構造で、脳の神経細胞が反応してしまいます。即効性と構造で脳は簡単に依存症になってしまうのです。つまり意思が弱い強いのレベルではなく、もっとコントロールできない深い部分で繋がっているから止められないのです。
どうしたらタバコをやめられるの?
まずは出来る事からやってみましょう。本数を減らす、ガムを噛む、歯を磨く、妊娠していない人と禁煙の方法は一緒です。気を紛らわせるのが最初の方法です。タバコを吸いたくなったら母子手帳を見る。一回我慢したら貯金して、貯まったら好きな物を買う。中には赤ちゃんがタバコで苦しんでいるイラストをプリントし壁に貼る方もいます。妊娠をきっかけに禁煙するのも、赤ちゃんが生まれてからのことを考えると、良いチャンスかもしれません。
担当医の中には「辞めるのがストレスなら、一日1本ならいいよ」とおっしゃる方もいます。これは、ストレスが与えるリスクと喫煙によるリスクを天秤にかけた言葉だと思いますが、あくまでも自己判断です。リスクを十分に理解し、その一本の影響を考えて火をつけましょう。
何をしてもタバコが止められない
最近は医療機関も禁煙にかなり力を入れています。産婦人科と繋がっている禁煙外来もあります。専門の医師が一人ひとりに合わせた禁煙プログラムを組み、禁煙への近道をサポートしてくれます。一人でストレスを抱えながらで禁煙に悩むより、専門の方に助けてもらうのも良い方法です。
タバコの煙は、妊婦さんが吸っても吸わなくても赤ちゃんにはかなりの悪影響です。赤ちゃんが健康で生まれ、育つのは全ての人の共通の願いなのですから、タバコに対しては意識して避ける生活を心がけましょう。
まとめ
タバコはお腹の中の赤ちゃんにとって、どんな影響があるの?
タバコとお腹の赤ちゃんの関係って?
私は吸わないけど、主人や職場の人が吸っている
私、妊婦なのにタバコがやめられないんです
どうしたらタバコをやめられるの?
何をしてもタバコが止められない