妊娠に気が付くきっかけは月経の遅れであることが多いのですが、実は月経予定日の数日前からあらわれる初期症状もあるのです。
一般的に妊娠検査薬による判定は月経予定日の1週間後といわれていますが、今回はその前に チェック すべき 妊娠 の 初期 症状 についてお話しします。
妊娠の初期にみられるチェックすべき4つの症状
熱っぽく、体がだるくなる
女性の基礎体温は月経の2週間前から高温期が続き、急激に下降して月経が始まります。しかし、妊娠すると月経前の高温期が妊娠14週頃まで続くことになるのです。そのため、月経が始まるころになっても体が熱っぽく、だるく感じることがあります。
基礎体温を測っている場合は、基礎体温の高温期が2週間以上続き、さらに月経がこないときは妊娠の可能性を考えてみるといいでしょう。月経予定日あたりからつわりが始まることもあります。食欲が落ち、人によっては体重が減ることもあるでしょう。
頻尿になる
妊娠した直後から、子宮は大きくなり始めるため膀胱が圧迫され頻尿になることがあります。妊娠後期は大きくなった胎児が膀胱を圧迫するため頻尿になる人がほとんどですが、妊娠初期でも頻尿はチェックすべき症状の一つです。
妊娠した女性の尿の中には、絨毛から分泌された絨毛性ゴナドトロピンが混ざっています。絨毛は妊娠していないときは体内にでてこないため、尿の中に絨毛性ゴナドトロピンがあれば妊娠の証拠になるのです。
絨毛性ゴナドトロピンを確認する方法は、尿を検査する免疫学的方法が一般的です。
検査は産婦人科外来でも行えますが、最近は月経予定日から検査できるセットが薬局で手に入れることができます。月経予定日にセットで検査し陽性反応が出ても、妊娠が継続しない化学的流産することもあるため、月経がこない場合は産婦人科を受診し妊娠の確認をするようにしましょう。
月経とは違う少量の出血
精子と卵子が受精すると受精卵になり、細胞分裂を繰り返しながら発育をしていきます。同時に卵管の内部を5日間程度かけながら移動し、子宮を目指すのです。子宮の内部も子宮内の粘膜がホルモンの作用で柔らかく厚くなり、血管を発達させて受精卵を迎える準備をしています。
準備が整った子宮の中に入り込んだ受精卵は粘膜中に入り込み、栄養を吸収しながら大きくなっていくのです。栄養を獲得するために受精卵から出る根っこを「絨毛」といいます。
絨毛を子宮内膜に食い込ませて栄養を吸収し、同時に定着を行うのです。この現象を「着床」といいますが、着床するときに多少出血することがあります。出血量は月経と比べればごく少量ですが、妊娠の初期に見られるチェックすべき症状なのです。
着床時の出血は月経痛のような痛みがなく、おりもののように粘着性がある場合もあります。月経のように継続的な出血ではなく、断片的で少量の出血があったときには妊娠初期に見られる着床出血の可能性もあるのです。
乳首が痛んだりお腹の調子が悪くなったりする
妊娠の初期症状で、消化器の不調はよくみられる症状です。ホルモンの急激な変化により、胃の調子が悪くなり、便秘になることもあるのです。
また、妊娠すると乳首にチクチクとした痛みを感じることもあります。通常の月経前でもホルモン変化により乳房が張ったり、傷んだりすることはありますが、妊娠初期に見られる症状では痛み方や張り方が月経前よりも激しい症状であることが多いようです。
中には乳首にかゆみを感じる人もいますが、掻いてしまうと傷になるため、冷やしてかゆみをおさえて掻かないように気をつけましょう。妊娠すると、乳首の色が濃く見えることがありますがホルモンの分泌による一時的なものなので心配はありません。
妊娠初期は、乳房の形状や色をチェックすることも効果的です。
まとめ
妊娠の初期にみられるチェックすべき4つの症状
熱っぽく、体がだるくなる
頻尿になる
月経とは違う少量の出血
乳首が痛んだりお腹の調子が悪くなったりする