近年はエコー診断の発達により、ごく初期の段階での妊娠でも胎嚢を確認することができるようになりました。胎嚢や胎児の心音を確認することで妊娠の診断をし、週数、分娩予定日が決められるのです。
今回は 妊娠 週数 、月数、分娩予定日の 計算 の仕方について解説します。
妊娠週数の計算の仕方と分娩予定日
妊娠週数の数え方
月経が遅れているため、産婦人科を受診すると内診を行うことが一般的でしょう。妊娠した子宮は大きくふくらみやわらかくなり、膣や外陰部も充血して独特の色味をしています。
子宮の大きさによって、だいたいの妊娠月数を把握することも可能ですが、妊娠週数の算出には、より具体的な計算方法があるのです。
妊娠は、受精し無事に着床すれば成立し、赤ちゃんを出産することで終了となります。妊娠期間がどれだけの期間続くかというと、人間の妊娠はだいたい一定期間と決まっていて受精から260日といわれているのです。
しかし、多くの人間は自分がいつ受精したのかわからないはずなので、受精より前のはっきりと日付が位置づけられる最後の月経の開始日を基準として計算するのです。
一般的に現在使われている妊娠週数の計算の仕方は、最終月経開始日を妊娠開始基準と考え、280日間としています。280日間というのは、40週間です。40週間を最初の0週から、最後の39週までに妊娠期間をわけて、妊娠週数を計算します。
また、月数は4週間を1か月とし妊娠期間を妊娠1カ月から妊娠10カ月まで、何カ月ということもよくあります。
妊娠週数と分娩予定日
最後の月経開始日を0日として、満280日が終了した日が分娩予定日になります。妊娠40週の0日目が分娩予定日にあたるのです。ただし、分娩予定日はあくまで予定であるため、必ずこの日に生まれるということではありません。おおよその目安として考えるようにしましょう。
最終の月経開始日から満280日の分娩予定日を簡単に計算する方法で、ネーゲレの簡易計算法というものがあります。これは、分娩予定の月と日を別々に計算して算出する方法です。
まず、分娩月を計算するために、最後の月経開始日の月の数に9を足す、または3を引いて予定日の月の数とします。次に分娩予定の日を計算するために、最後の月経の開始日の日の数に7を足して予定日の日の数にするのです。
例えば、2月17日が最後の月経開始日とするならば、11月24日が分娩予定日となります。もしも、8月30日が最後の月経開始日ならば、分娩予定日は5月37日となるため、6月6日が分娩予定日になるのです。
出産時期別にみる呼び方
出産が分娩予定日よりも早く起きてしまうこともあります。その場合は出産時期によって呼び方が変わるのです。妊娠22週未満(妊娠6カ月半ば未満)の出産を流産といい、妊娠22週(妊娠6カ月半ば)から妊娠36週(妊娠10カ月の最初の1週)までの出産を早産といいます。
また、分娩予定日を過ぎ妊娠42週以降の遅れた出産を過期産といい、早産と過期産の間の出産を正期産というのです。出産は遅い分には問題がないわけではありません。妊娠42週以降の出産は難産になりやすいといわれています。
なぜならば、妊娠42週を過ぎると胎盤の働きが鈍くなり、十分な栄養と酸素が胎児に供給できなくなるために、胎児の状態がわるくなることがあるからです。
胎児が弱ってしまうと自分で出てくる力も弱くなるため、生まれてから仮死状態になったり最悪の場合は子宮内で死亡してしまったりすることもあります。
過期産を防ぐためにも、妊娠週数をしっかりと計算し、分娩予定日を過ぎたら胎盤の機能をこまめにチェックし場合によっては出産を誘発することも考えなければならないのです。
まとめ
妊娠週数の計算の仕方と分娩予定日
妊娠週数の数え方
妊娠週数と分娩予定日
出産時期別にみる呼び方