妊娠三週目は受精から着床し、 妊娠 が成立する時期にあたります。受精卵は妊娠8週目までは胎芽と呼ばれ人間の形をしていない状態です。しかし母体内では着床と同時に胎盤が急速に作られ始めます。
今回は、妊娠超初期である 三週目 だからこそ注意すべきことについてお話しします。
妊娠三週目の母体と注意すべきこと
流産と感染症に注意する
妊娠三週目は、流産に注意が必要な時期です。自然流産のほとんどが妊娠十週未満といわれています。妊娠三週目で流産した場合は受精卵に異常があった可能性が高く、気を付けていても防げない化学的流産であることが多いでしょう。
ただ、妊娠超初期はストレスや過労の影響を受けやすいため、悪影響は受けないようにしておくことが大切です。着床時期である妊娠三週目ごろは体を冷やさないように気をつけましょう。
妊娠三週目は、まだ妊娠に気が付いていないこともありますが、放射線や薬の影響を受けやすい時期です。妊娠の可能性がある場合には薬の服用には注意しましょう。
また、ウィルス感染にも注意が必要です。例えば妊娠初期に風疹にかかると目と耳に障害がある先天性風疹症候群の赤ちゃんが誕生することがあります。風疹にかからないようにするためには予防接種が有効なため、接種を考える妊婦もいるかもしれません。
しかし、風疹ワクチンは風疹のウィルスを生きたまま接種するため妊娠してからの接種はしてはいけません。予防接種してからの3カ月は妊娠しないように指示されます。
葉酸を摂取する
妊娠4週間前から妊娠12週頃までは葉酸を意識して摂取するようにしましょう。なぜならば薬剤の服用、環境因子によって葉酸が不足すると神経管閉鎖障害という先天性奇形の赤ちゃんが誕生することがあるからです。
神経性閉鎖障害の赤ちゃんは1年間に約400人誕生し、生後24時間以内に手術が必要になります。この先天性奇形の発生は葉酸不足と関連しているのです。葉酸は、ビタミンBの一種で女性のビタミンとも呼ばれています。胎児の成長にとって必ず必要なビタミンです。
葉酸はとくに脊髄神経の形成に必要となります。脊髄神経は背骨の中にあり胎児の背骨は妊娠六週目には完成するといわれているのです。この大切な時期に葉酸が不足しないようにしましょう。
葉酸は、ほうれん草や納豆、キャベツなど日常でよく食べる食材に多く含まれています。妊娠を計画している女性や妊娠の可能性が考えられる場合には、栄養バランスのとれた食事をとるようにしましょう。もしも食生活が不規則な場合には、サプリメントから葉酸を摂取する方法もあります。
母子健康手帳を取得する
妊娠三週目は妊娠に気がつく人も多いでしょう。妊娠の可能性があると思ったら早めに産婦人科を受診し、妊娠の確認をするようにします。妊娠が確認できたらすみやかに妊婦が住んでいる場所の役所に届け出を出して母子健康手帳を受け取りましょう。
母子健康手帳はおそくても妊娠12週までには取得しておきます。医師の妊娠証明と分娩予定日を申告し、母子健康手帳を取得できます。取得後は、産婦人科の検診を受けるたびに母子健康手帳を持参し、検診結果を記入してもらいましょう。
母子健康手帳は自主的に利用することを目的として作られているため、妊娠期間中に気になったことは自分で記入しておくようにします。自分で記入した個所は、医師や助産師の保健指導のときや次回の妊娠のときにもとても参考になります。
役所からは、母子健康手帳と一緒に診察費、血液型、梅毒血清反応、貧血検査などの検査を行う公費負担の書類やB型肝炎の抗体検査についての書類も渡されます。自治体によっては、独自で制作している冊子や相談できる機関の連絡先を渡してくれることもあります。
まとめ
妊娠三週目の母体と注意すべきこと
流産と感染症に注意する
葉酸を摂取する
母子健康手帳を取得する