「景色の良い露天風呂でゆっくりと浸かりたい!硬まった筋肉を揉んでほぐしたい!!溜まったストレスを流したい!!!」
日本人が大好きな 温泉 には、いまやグローバル化の波が押し寄せ、海外からの注目も集めています。有名な温泉地に足を運べば、英語表記で案内があったり。。。もはや温泉は日本が誇る一大産業です。そんな魅力あふれる日本の温泉。妊娠 しているしていないに関わらず、日本人なら「あぁ~、温泉に入りたいなぁ~」と思う瞬間、沢山ありますよね。
妊娠中ですが温泉でのーんびり!・・・しても良い?
妊婦さんは温泉はいちゃった駄目って、本当なの?
温泉の効能書きに、妊娠中、特に初期と後期は禁忌とされていることが多いですよね。この表記を見て二の足を踏む妊婦さんも多いのではないでしょうか。
実はこの注意書き、根拠無きお触れ書きだってご存知でしたか?2014年1月、環境省は32年ぶりに効能書の注意書き部分を見直しを実施しました。その際、「妊婦に温泉が駄目だとされている理由が分からなかった」という見解を公表したのです。
1982年に作られたこの注意事項の基準には医学的根拠に欠けるという指摘も多かったそうなのですが、そのまま採用されていたのですね。つまり、1982年から2014年1月までに泉質検査を実施した旅館や温泉施設では、妊娠の時期によっては入浴を控えるべきとの表示を採用しており、その表示板が2014年1月以降に取り替えられていない施設では、いまだに妊婦さんはNGという禁忌内容が掲載されているのです。
なぜ妊婦に温泉がNGとされていたの?
元々この「妊婦に温泉は良くない」とされたのは、ラジウム温泉に関する不安が発祥と思われます。ラジウム温泉には微量な放射能が含まれており、これが胎児に影響を及ぼすのではないか懸念されていたようです。
しかしながら、ラジウム温泉に含まれる放射能は、レントゲンに含まれる放射能と比べるとごく微量の0.3~0.5マイクロシーベルト。日本人は平均日常生活で平均年間1500シーベルトの放射能を浴びていますので、温泉に1日にどれだけ入ったとしても、胎児に影響が出るとは考えにくい数値なのです。
また、温泉施設側の事故責任回避の意図もあったようです。高血圧や内臓疾患など、入浴中に体調が変化するリスクの高いお客様は、万が一の事態を避けるために入浴を断っている場合がほとんどです。そして妊婦さんも「ハイリスクな客」の中に含まれたということなのです。
このように温泉の成分が妊婦さんの身体に悪影響を及ぼすという考えは、化学的根拠の全く無いものといえます。
妊娠中の正しい楽しみ方
科学的に温泉浴を否定する根拠はありませんが、だからといって、のぼせるまで入る、等の過度の入浴はやめましょう。温泉は心身を開放させるのにとても効果的です。妊婦さんに合った、安全にリラックス出来る入浴方法を知りましょう。
まず、これから入ろうとする温泉が自分の体にあっているか、もう一度確認してください。妊娠前には大丈夫だった泉質も、妊娠によるホルモンバランスの変化で相性が悪くなってしまい、入浴により湿疹、赤みの発症などが起こる場合があります。肌はとても敏感になっています。刺激の強い泉質は避けたほうが良いでしょう。最善は施設の方に直接確認することですが、一般的に、皮膚に敏感な妊婦さんには弱アルカリ性単純泉がお勧めされています。単純泉は穏やかな湯質で体を温めて、古い角質を取り除くことで美肌に効果があります。
いざ入浴施設についてからも、あまり奔放にならないようにしましょう。入浴時間は短めを意識します。もうちょっと入りたい、と思うちょっと手前くらいで浴槽からあがる方が良いでしょう。温泉の効能は、体の内部にじっくりと浸透します。自分で感じる以上に体内まで温めてくれますので、汗が垂れ流れるほどまで入ってしまうと、浴槽からあがるときに湯のぼせを起こしてしまう場合があります。妊娠中は貧血気味になりやすいため、普段以上に立ちくらみなどを起こしやすいのです。
また、お腹が大きくなっている場合、足元が見えにくいことがあります。ただでさえ滑りやすい浴室内では、思わぬ転倒を防ぐためにも、あわてず、ゆっくりと、慎重に足を運ぶようにしてください。
温泉に入る一番の目的はリラックス効果です。心地よいと感じる程度で抑えておくようにしましょう。
温泉での感染症は大丈夫?
不特定多数の入浴で、感染症を心配される方もいらっしゃいます。気になる場合には、大浴場への入浴は避け、貸切風呂や内湯などのように、利用者数が少なく、清掃が行き届いている浴槽を選んでみてください。
脱衣場での皮膚病感染等を心配される方もいますが、あまりにも心配事が多すぎると、かえってストレスになってしまいます。せっかくの温泉ですので、気持ちよく楽しみましょう。
今度のお休みは温泉に決まり!
最近はマタニティプランなどを設定している施設もあり、より妊婦さんが温泉を楽しめる機会が増えています。マタニティプランは妊娠中の今しか利用出来ない内容ですので、是非お楽しみください。
とはいえ、一番大事なのは、無理をしない事。スケジュールは妊娠前の半分程度、移動時間や距離も短めにし、あくまでも妊婦さんを中心としたペース配分にしましょう。疲れないよう、余裕を持った内容で温泉を楽しんでください。お腹の中の赤ちゃんも、きっと喜ぶはずです。
まとめ
妊娠中ですが温泉でのーんびり!・・・しても良い?
妊婦さんは温泉はいちゃった駄目って、本当なの?
なぜ妊婦に温泉がNGとされていたの?
妊娠中の正しい楽しみ方
温泉での感染症は大丈夫?
今度のお休みは温泉に決まり!