月経のある女性の身体は、ホルモンの働きによって1か月周期で体温が変化します。自分の低温期や 高温期 といった体温のリズムを知ることで、PMS(月経前症候群)や 妊娠 をある程度コントロールすることが可能です。
また、日頃の体温を把握しておくことで妊娠した場合や他の病気の早期発見につながり、早い段階で対応することができます。まずは、毎日基礎体温を測ってグラフを作り、体温のリズムを見てみましょう。
高温期、低温期など体温のリズムを知り妊娠へつなげよう
高温期って何度以上?
毎日の基礎体温を記録していると、1か月周期の中で体温が低い時期(低温期)と高い時期(高温期)があることがわかります。
ベースとなる普段の平均体温は人によって違うので、ハッキリと低温期と高温期の温度が設定されているわけではありません。
低温期と高温期の境目もはっきり分かる人もいれば、体温の変動があまりなく分かりづらい人もいます。ですから自分の高温期を知るには、毎日決まった時間に体温を測り記録したものを相対的に見て判断する必要があります。
高温期とPMS
個人差はありますが、一般的に月経が始まってから14日目頃に排卵があります。その後、排卵された卵子が子宮内で受精しやすい環境を整えるために黄体ホルモンの分泌が多くなり、そのことが原因で体温が上昇します。
この黄体ホルモンは妊娠には必要不可欠なホルモンですが、頭痛や腹痛、イライラするといったPMS(月経前症候群)の症状を起こす原因ともなっています。
高温期がいつ頃やってくるのか事前に予測できれば、体調が悪くなる時期のスケジュールを調整したり、不足しがちな栄養のサプリメントを摂るなど対処しやすくなります。
高温期のリズムで妊娠しやすい体をつくる
基礎体温のリズムが正常な場合は低温期と高温期の区別がハッキリとわかりますが、中には体温の変動がほとんど見られないことや、逆に高温期が長く続くこと、周期とは関係なく体温の差が激しくガタガタしていることもあります。
この場合、ホルモンのバランスが崩れ排卵に異常があることや、病気が潜んでいることが考えられますので改善が必要です。
体温の変動がほとんどない場合
血行が悪く身体が冷えているため体温が上昇しにくい、または高温期が継続できないことが考えられます。排卵障害や黄体機能不全といった病気の可能性もあります。
高温期が長く続く
黄体ホルモンが過剰分泌される黄体依存症という病気の可能性があります。高温期が長く続くため月経が遅れ経血の量が増えます。またPMSの症状も長期化します。
体温の差が激しくガタガタしている
感情の起伏が激しい性格やストレスで自律神経が乱れているか、卵巣機能不全などの病気の可能性があります。
基礎体温を安定させるには、基礎代謝を上げて自律神経を整える生活習慣に改善することが大切です。「冷え」は身体の機能を低下させるので冷たい飲み物やクーラーの当たり過ぎなどには注意しましょう。
身体を温めることで血行が良くなり、生理不順が改善されると子宮や卵巣の動きも正常化します。「食事」「運動」「睡眠」の質を見直し、排卵しやすい体内環境をつくりましょう。
高温期の過ごし方
体温のリズムでいつもより高温期が長い場合は妊娠している可能性があります。着床して間もない受精卵を守るため、黄体ホルモンが体温を上昇させ、活発に活動し続けているのかもしれません。この時期に一番大切なことは、受精卵を育てるために身体を温めることです。
カーディガンを羽織る、カイロを貼るといった表面的な方法もありますが、特に気を付けたいのは、食べ物や飲み物で体内を冷やさないことです。食事では根菜類やしょうが、にんにくなどを積極的に摂り、体温より温度が低い飲み物は飲まないといった工夫が必要です。
まとめ
高温期、低温期など体温のリズムを知り妊娠へつなげよう
高温期って何度以上?
高温期とPMS
高温期のリズムで妊娠しやすい体をつくる
高温期の過ごし方