マタニティー期は幸せいっぱいと思っていたのに、いざ待望の妊娠をして胎嚢や心拍確認を終えられても生まれるまで不安は尽きないものなのです。 妊娠 初期から後期までの様々な 不安 とその原因や和らげる方法についてご紹介します。
妊娠期ごとの不安要素とその解消法
妊娠初期の不安
妊娠初期に最も多い不安要素としてはやはり「流産」が挙げられるでしょう。受精卵の染色体異常などの胎児側の理由が原因として起こる初期流産は母親の力でも医学の力でも防げないものです。
妊娠12週未満に起きる初期流産は全妊娠の15%程度の確率で起きます。母親がどんなに気を付けても防げませんので、心配しすぎることなくいつも通りに過ごすことが一番です。
次に「出血」や「腹痛」も不安要素として挙げられるでしょう。出血は必ずしも流産の兆候を示すものではなく、受精卵が着床して子宮内膜に入る際に出る着床出血、絨毛性出血という胎盤の形成過程で出る出血、子宮膣部びらんや頸管ポリープ、裂肛(いわゆる切れ痔)による出血という何種類にも及ぶ原因があります。
安静にして止まるようであれば心配いりませんが、出血が大量だったり激痛を伴ったりするようであれば受診をしましょう。生理痛のような鈍痛を感じる腹痛も起こりえますが、子宮が大きくなる時に感じることもあります。激痛でなければ様子を見てもよいでしょう。
妊娠中期の不安
妊娠16週ごろには胎盤が完成し、初期流産の可能性も無くなって流産の確率もかなり減ってきます。また初期からつわりに悩まされていた方は楽になる頃でしょう。
赤ちゃんに血液を送るため血液量が増えますので貧血、めまい、動悸などが現れることがあります。さらに、ホルモンバランスの変化によって体毛や乳首の色が濃くなる、抜け毛など今までになかった身体変化が出て不安になることでしょう。
同時に、健診で超音波検査によって赤ちゃんの発育状況が分かることによって体重や頭の大きさなどの発育の遅れを必要以上に気にし、不安になることがあります。
妊娠後期の不安
妊娠22週を超えると不安になるのはまず早産でしょう。妊娠22週から37週未満で分娩すると早産になりますが、34週以降であれば胎児の肺などの器官は成熟しているので外の世界に対応できます。
切迫早産は早産になりかねない状態のことをいいます。必ずしも早産になるとは限りません。妊婦健診で子宮頚管が短くなっていたり子宮口が開きかけていたり、腹痛、張り、出血などの自覚症状があったりすると切迫早産と診断されます。
入院したり自宅安静をしたりで正期産に近づける措置がなされます。何か不安を覚えるような自覚症状があれば我慢をせずにすぐかかりつけの医師に相談しましょう。
また、正期産に近づいた時には分娩や産後の育児に対する不安が増します。周囲の出産経験者の話で怖くなることもあるでしょう。健診で医師や助産師などに自分の不安を相談しアドバイスをもらってもいいですね。
マタニティブルーになっていない?
妊娠初期と後期に起こることが多いマタニティブルーという症状があります。およそ10%から30%程度に起こるこのマタニティブルーは元々の性格とは関係ないと考えられています。
その症状は個人差があるものの、気分の落ち込みやイライラなど精神的に不安定になるものです。主な原因はホルモンバランスの乱れ、ストレス、プレッシャーなどです。
ストレスは胎児に影響を与える
ストレスを感じると血管が収縮したり脳や心臓以外の主要でない臓器には血液量が低下したりします。つまり、子宮への血流量が減少したり子宮付近の血管が収縮したりするため、母親の血液から栄養をもらっている胎児は栄養不足の状態に陥ります。
一過性のストレスならまだしも、慢性的に続くと発育不全や低体重児になる可能性が高くなってしまいます。
ストレスに敏感に反応して分泌量が増大するコルチゾールが慢性的に放出されると赤ちゃんの心拍数が下がったり胎児の神経系の発達に影響したりと様々な悪影響を及ぼす可能性も出てきます。
悩み事や不安があれば信頼できる友人や家族、助産師などと相談して自分一人で抱え込まないようにしましょう。安定期を過ぎていれば妊娠期用のアロマやハーブティを楽しんだり、マタニティヨガなどで軽い運動をしたりしてストレス発散をしましょう。
まとめ
妊娠期ごとの不安要素とその解消法
妊娠初期の不安
妊娠中期の不安
妊娠後期の不安
マタニティブルーになっていない?
ストレスは胎児に影響を与える