自然分娩を望んでいても出産時に 難産 になってしまい、とても辛い思いをしてしまうという事もあります。安産体型と言う言葉がありますが、難産になりやすい人となりにくい人には、それぞれどんな特徴があるのでしょうか。
難産になりやすい人、なりにくい人
難産の基礎知識
分娩に初産で30時間、経産で15時間以上かかると難産といわれます。
しかし時間がかかっても、会陰切開をしなかったり、痛みが少なかったりと言う理由で難産と思わなかったと言うママもいるので、時間だけが難産の基準と言うのは少々違っているのかもしれません。
しかし、大半は長時間の出産になると、赤ちゃんに酸素が十分に届かずに仮死や呼吸障害になりやすくなると言われています。
難産になりやすい人、なりにくい人の特徴
妊娠も人それぞれ、出産も人それぞれ、マニュアル通りの出産なんてありません。人の骨格も赤ちゃんのサイズも違います。では難産になりやすい人となりにくい人の特徴を比べていきます。
難産になりやすい人→なりにくい人
1. 身長が低く体が小さい人→身長が高く体が大きい人
体の小さい人は、骨盤も小さいもの、骨盤に対して赤ちゃんのサイズが大きすぎると難産になってしまいます。赤ちゃんは2,800g~3,000gが平均、骨盤が大きいほうがお産はすんなり進みます。
2. 高齢者、低齢者→適齢者
初産が15歳以下の低齢者はホルモンバランスが不安定で母体の準備が出来ていません。また35歳以上の高齢者は体力も低く赤ちゃんを押し出す力が弱い、また産道や子宮口が堅く出産に時間がかかります。
3. 痩せすぎ→標準
適度に体重が増えていかない場合、体力不足と栄養不足をおこします。ママの体ばかりか、お腹の赤ちゃんにも栄養が届かず、赤ちゃんの体力も低下していきます。産まれてからも免疫力が少なく、合併症や感染症をおこしやすいので注意しましょう。
4. 太りすぎ→標準
太リ過ぎてしまっても子宮から膣口までの産道に脂肪がつきすぎて狭くなり、赤ちゃんが出にくくなってしまいます。微弱陣痛にもなりやすくなり、2~3日間陣痛に悩まされると言うケースもあります。陣痛が長いとママと赤ちゃんの体力がなくなってしまうので、陣痛促進剤を使用する場合もあります。
太りすぎは難産ばかりか、妊娠高血圧症や妊娠糖尿病になる可能性もあります。十分に注意が必要ですね。
5. 筋肉の低下→適度な筋力の維持
妊娠中、体調が悪く運動できなかったり、妊娠前に全く運動していなかったりと筋力が低下している場合、出産時の踏ん張りが効かなくなり長時間の分娩になることも。
6. 冷え性の人→冷えのない人
子宮が冷えると、血流が悪くなり、働きも低下していきます。そして早産になる場合も出てきます。冷えは女性の最大の敵といえるでしょう。
難産からリスクを減らす4つの要素
生まれながらの体のつくりは変えることが出来ませんが、体重の管理や冷えの予防は妊娠中から取り組めるものです。少しでも難産のリスクを減らす為に大きな2つの要素を紹介いたします。
1. 適度な運動をしよう
安定期にはいったら、少しずつ運動を始めましょう、調子のいい日にお散歩したり。マタニティヨガに参加してみたり、自分にあった運動方法を探してみましょう。適度な運動は妊娠中の体重管理、体力つくり、赤ちゃんの逆子改善など色々なところでプラスに働きます。出産は赤ちゃんをお腹の中から外へ押し出すというものすごい力が必要になってきます。体力を維持するのはとても重要なポイントになってくるでしょう。
2. 食事法に気を配る
つわりが治まったら、食事に気を配っていきましょう。2,100~2,200kcalを目標に栄養を取りましょう。一日三食をきちんと食べる、お勧めは和食です。母乳にもいいとされる根菜類(大根や人参)は是非取り入れたいものですね。
3. ストレスをなくす
妊娠中はストレスがあるのが普通です。ホルモンのバランスが著しく変化するこの時期は、怒りやすくなったり、落ち込みやすくなったりします。ストレスを溜め込みこれらの症状が悪化すると、子供にも悪影響を及ぼしてしまい難産の引き金になってしまいます。上手くストレスを逃して上げましょう。
4. 目や頭の使いすぎをやめる
妊娠中に頭を使うと骨盤が開きにくくなります。現代ではPCや携帯を使いすぎる傾向があります。これは実は大変危険で、出産後も携帯を使いすぎていると赤ちゃんに腫瘍が出来やすいといわれています。赤ちゃんはの頭蓋骨がうすいので大人よりも影響を受けやすい為です。
安産を目指す秘密
それはお腹の赤ちゃんと話をすることです。赤ちゃんとママのコミュニケーションを沢山とっておきましょう。
赤ちゃんは大好きなママの声を沢山聞きたいのです。妊娠中はマイナスな事を聞いたり言わないように指導する産婦人科もあります。赤ちゃんには暖かい気持ちで楽しく過ごしてもらいたいからです。お腹のなかにいる時から、沢山コミュニケーションをとっておくと、出産時に「2人で頑張っているんだ」と実感できるようになります。2人のタイミングが合えば、お産は面白いように進むでしょう。
難産になりやすい人には先天性のものもありますが、改善できるものも沢山あります。難産はママばかりでなく赤ちゃんも苦しいもの、改善できるものは出来るだけ改善しておきましょう。赤ちゃんと一緒に望む分娩を少しでも楽しい気持ちのいいものに変えていけたらいいですね。
まとめ
難産になりやすい人、なりにくい人
難産の基礎知識
難産になりやすい人、なりにくい人の特徴
難産からリスクを減らす4つの要素
安産を目指す秘密