妊娠中には 浮腫 (むくみ)が発生しやすくなります。このむくみに対してはさまざまな 看護 ケアのポイントがあります。自分自身でできるものがほとんどですが、妊娠後期のマッサージなどは家族に手伝ってもらうことも必要になります。
ではそもそもなぜ妊娠するとむくみやすくなるのでしょうか。
妊娠中の浮腫を解消するための看護ケアのポイントは?
妊娠中にむくみやすくなる理由
妊婦さんでは浮腫があらわれる(むくみやすくなる)ことが多くなります。この原因としては、妊娠中には身体の水分量が増加し、ホルモンの作用によって皮下組織に水分をため込みやすくなるのです。
これに加えて、赤ちゃんが日々大きく成長するにつれて骨盤を圧迫し、下半身の血流が滞りやすくなってしまいます。これらが妊娠中の浮腫の大きな原因となってしまうのです。
むくみやすくなる方は?
妊娠中にむくみやすくなる方の特徴としては、デスクワークや立ち仕事など同じ姿勢を長時間続けている方や運動不足の方、高齢の妊婦さん、少しきつめの靴を履いている方などです。
また、妊娠後期になるとほとんどの方がむくみやすくなるといわれています。しかし、冷え性の方などは早い時期からでもむくみが出やすいことがわかっているので、注意が必要です。
むくみの対処法~運動~
むくみを解消する方法としては、運動が効果的です。ただし、妊娠している間はランニングなどの激しい運動はできないので、ウォーキングなどをおこないましょう。軽い運動をおこなうことで下肢の血流を心臓へと戻す効果があるので、むくみの解消が期待できます。
しかし、ウォーキングでは重力の影響などもあるので、下肢に体重がかかり疲れやすくなってしまうこともあります。
そのため、水中ウォーキングやマタニティースイミングをおこなうと重力の影響を受けにくく、さらに水圧によって下肢の血流を戻すお手伝いもしてくれるのでおすすめです。
むくみの対処法~日常のケア~
日常的なケアでむくみを解消するためには、足をできるだけ高い状態にすることや身体を冷やさない、マッサージなどが効果的です。
日ごろから足は心臓よりも下の位置にあるため、血流が戻りにくいといったことがおきやすくなります。そのため、寝るときや家でリラックスする場合などに足をできるだけ心臓よりも高くすることで血流を心臓へ戻りやすくします。
さらに身体を温かい状態に保つことで血流を滞りにくくする効果があります。日ごろから身体をあたためる食事や飲み物などを意識してとることをおすすめします。
また、湯船につかることや足だけでもお湯につけることでむくみの解消にも効果があります。またマッサージはむくみの解消だけでなく、気持ちのリラックス効果もあるため日常的に取り入れることがおすすめです。
マッサージの際に自分の好きな香りのするオイルなどを混ぜるとよりリラックス効果が高まります。
ただし、妊娠後期になるとお腹が大きくなるため、自分自身ではマッサージをすることが難しくなることもあります。その際には、パートナーや家族などにマッサージをしてもらってください。
食事の管理も重要
妊娠中のむくみに対しては食事の管理も重要になってきます。塩分を摂りすぎてしまっているとむくみの原因になります。そのため、妊娠初期よりできるだけ塩分の少ない薄味の食事になれることが大切になります。
りんごやバナナなどに多く含まれているカリウムは余分な塩分を身体から排出してくれるので、積極的に摂取することをおすすめします。
カリウムはナスやきゅうりなどの野菜にも多く含まれていますが、水に溶けやすい性質があるので、果物や生野菜などを食べることでより効果的に摂取が可能です。
しかし、生ものになると食中毒の危険もあるので、調理器具を使用する場合には衛生面に十分注意をしてください。
まとめ
妊娠中の浮腫を解消するための看護ケアのポイントは?
妊娠中にむくみやすくなる理由
むくみやすくなる方は?