「どんな子でも可愛い。」とは言いますが、やはり小さく産まれてくると、色々なことを心配するお母さんも多くいらっしゃるでしょう。そこで今日は 未熟児 で 障害 があるとすれば、ということをお話ししたいと思います。
未熟児の障害とは
未熟児の障害の確率とは
未熟児で障害がある確率は週数で異なってきます。
例えば、34週を過ぎて未熟児を産んだ場合は、赤ちゃんの必要な機能がお母さんのお腹の中で、できあがって産まれてくるので、ただ小さいだけで正産期の赤ちゃんと何ら変わらない場合が多いです。障害の確率は15%くらいと言われています。
しかし、週数が小さければ小さいほど、体の機能が出来ずに産まれてきてしまうために障害の確率があがってしまいます。28週未満では、後遺症が無く育つ確率は10%しかおらず、大体20%~30%の割合で障害が残ってしまうと言われています。
未熟児の障害とはどんなもの?
未熟児で産まれた場合に考えられる障害ですが、運動障害、呼吸器障害、視覚障害、脳性麻痺等があります。
運動障害は、運動神経に障害があり、お座り、立つ、歩くなど、動作困難な状態が見られることを言います。
呼吸器障害は、多呼吸、陥没呼吸、喘息などがあり、少しの風邪が肺炎につながりやすくなったりします。
視覚障害は、失明、網膜剥離、近視、弱視で、怖いのは失明する場合もあるという事です。この視覚障害が実は1番多いと言われています。
未熟児で多い障害 網膜症
未熟児網膜症は年間で1万4000人発症すると言われています。特に1500gの未熟児は60%~70%の確率で網膜症を発症すると言われています。
網膜症は先ほどお話しした、視覚障害の症状が出ることを言います。産まれてから、2~3ヶ月は要注意時期で、激しく症状が変化します。定期検査を眼科で受ける事となります。早めの治療で、視力が下がらないように、経過観察をしながら眼鏡をかけての生活をしなければいけません。
しかし、生後半年ほどで病気の進行はそれ以上進みにくいと言われているので、急に失明したりという事はまずありません。
未熟児障害の発見方法 フォローアップとは
未熟児を産んだ後は色々不安な事も多いと思います。今は、NICUスタッフさんが入院中の未熟児の経過の様子がよく分かっているという事で、退院後も定期的に、保護者がNICUスタッフに相談しに行けるフォローアップ検診と言うものがあります。
内容は、通常の検診とあまり変わりありませんが、6か月検診で最初の検査を行って、1歳半と3歳検診で発達検査を行います。
通常、フォローアップ検査は小学校3年生まで(9歳)としている所がほとんどですが、最近では9歳だけではなくて、12歳、15歳にも知能検査を行ってくれる病院も増えてきました。
障害は、早期発見が大事で、早期に治療をすると重くならならずに済む場合が多いと言われています。ぜひ活用しましょう。
未熟児障害のサポート
未熟児が産まれた場合、今は手厚いサポートが得られるようになっています。養育を必要とする未熟児へ養育医療の給付というものがあります。こちらは、都道府県の地方公共団体から公費で医療費全額が支給されると言うものです。
しかし、所得に応じていますので、場合によっては一部負担のご家庭もあるかもしれません。また、何らかの障害があったとしても普通学級へ進学する人は80%と非常に多いです。今は、学校でも補助の先生にサポートしてもらいながら学校生活を送ることが可能ですので、市へ申請すればサポートつけてもらえたりします。
また、病院や保健センターなどでも気軽に相談できます。1人で悩まずに、色々な機関を有効に使っていきましょう。
まとめ
未熟児の障害の確率とは
未熟児の障害とはどんなもの?
未熟児で多い障害 網膜症
未熟児障害の発見方法 フォローアップとは
未熟児障害のサポート