マタニティマーク は、妊婦さんには身近なものだと思います。役所で手続きすると母子手帳と共にもらうことが多く、駅などでも配布しています。
妊婦さんが交通機関を利用する際に、周囲の配慮を促す効果があるこのキーホルダー、妊娠したら当然鞄などにつけて出歩くものと思っていたら、最近は安易につけられない事情があるようなのです。そんなマタニティマークについて考えてみましょう。
つける?つけない?マタニティマーク
マタニティマークの目的
マタニティマークは2006年に作られました。外見では見分けがつかない初期のママが交通機関を利用する際に周囲が配慮しやすいように、また、外出先などで体調を崩した時に救急隊が適切な処置ができるようにという目的があります。
同時に駅や飲食店、その他公共機関等で妊産婦に対する配慮を促すポスターを掲示してマタニティマークの認知度を高め、妊産婦にやさしい環境づくりを推進してきました。
マタニティマークの認知度
実際このマタニティマークの認知度はどのくらいなのでしょうか。2014年に内閣府大臣官房広報室より発表された調査(20歳以上の男女対象)によると、全体の45.6%がマタニティマークの意味まで知っており8%が名前だけ知っているということでした。
男女別では、男性31.2%、女性57.6%が意味まで知っているという結果でした。男性よりも女性のほうが知っていることが分かります。将来出産をする可能性がある、または経験した女性の関心が高くなるのは当然かもしれません。
年齢別には、2~30代の女性は8割以上が理解しているにもかかわらず、男性は30代の50.9%をピークに年齢が上がるほど知らない人が多くなっています。
マタニティマークをつけていて良かった例
認知度が決して高くないマタニティマーク、それでもつけていた為に電車で席を譲ってもらった、体調を崩して駅で休んでいたら、声をかけてもらったなど、配慮してもらえたという話はあります。
会社勤めをしていると、つわりで体調が悪くても、以前と同じように出勤し仕事もこなさなければならない場合が多いものです。体調管理も仕事のうちだという人もいるでしょうが、妊娠に関しては普段病気知らずでもつわりが重くなる場合があります。
マタニティマークをつけて苦痛な通勤が少しでも楽になればそれに越したことはありません。勿論、救急搬送された時に妊婦であることを言わなくても適切な処置を期待できることも安心です。
マタニティマークをつけて嫌な目にあう?
妊婦さんと赤ちゃんを守る為のマタニティマーク…しかし、最近はそれをつけていた為に嫌がらせにあったという人もいるようです。マークをつけていても席を譲ってもらえないのは、ほとんどの妊婦が経験するでしょう。
妊婦でも調子が悪くなければ座らなければいけないということはないと思います。ただ、中にはマタニティマークをつけた人に対して、「妊婦が電車なんか乗るなよ、タクればいい」というような言葉の暴力、またお腹を押したり蹴ったりする人もいるそうです。
肘でつつく行為もあるようです。マタニティマークのキーホルダーを引きちぎって捨てたという人もいるとのこと…このような故意の言動については、悲しい世の中としか言いようがありませんね。
交通機関の利用方法を工夫しよう
マタニティマークをつけていても世間が冷たい態度で対してしまっては、つけたくないと思ってしまいますよね。でも、それは、あくまで一部の人々です。彼らはどんな理由があってそのような言動に陥ったのでしょうか。
想像することしかできませんが、混み合った交通機関には色んな人が余裕のない状況の中乗車しているものです。まして満員電車は、大抵、妊娠していなくても快適に乗れる環境ではありません。
自分のことだけでも精一杯なのに、妊産婦に対して配慮を期待されることが負担になる人もいるでしょう。それに妊娠したくてもできない人もおり、マークをつけた人を妬ましく思うかもしれません。
対応策としては、通勤時に混みすぎて身の危険を感じる、また具合が悪くて座る必要がある場合は、勤務先に相談して時差通勤を認めてもらいましょう。そして、朝は時間に余裕を持って家を出るようにしましょう。
なるべく各駅停車に乗って体調不良時にすぐに降りられるようにし、嫌がらせに合わない為にマタニティマークは必要な時だけ見えるようにつけておくのも手(普段は鞄の中側に入れておくなど)です。妊婦も妊婦じゃない人もお互いに配慮する必要があるのだと思います。
まとめ
つける?つけない?マタニティマーク
マタニティマークの目的
マタニティマークの認知度
マタニティマークをつけていて良かった例
マタニティマークをつけて嫌な目にあう?
交通機関の利用方法を工夫しよう