不妊治療をおこなう際にまず使用される クロミッド という薬ですが、これには排卵を促すといった 効果 があります。
しかし、嬉しい効果がある反面、頭痛や発熱などの副作用もいくつかみられます。さらにクロミッドのほかにも同じような薬があるため、そちらも一緒にご紹介します。
不妊治療で使用されるクロミッドの効果は?
クロミッドとは?
クロミッドとは、排卵誘発のことをいい、クロミフェンが主成分となっています。クロミフェンは視床下部に作用し、黄体ホルモンと卵胞刺激ホルモンの分泌を促します。
クロミッドは錠剤になっており、排卵障害や排卵日がバラバラな場合などに産婦人科で処方されます。
一般的にはクロミッドを飲み始めてから1週間ほどで排卵されるといわれています。クロミッドの使用方法は、生理がはじまって5日目からのみはじめます。
クロミッドの効果
クロミッドは1週間ほど飲み続けることによって効果がみられます。もともとの体質にもよりますが、無月経の方であればおよそ7割の方に排卵の効果がみられます。
また、生理はきているけれど排卵のおこなわれていない無排卵月経の方の場合にはおよそ8割以上の確率で排卵がおきるといわれています。
クロミッドを服用して排卵をおこすことで、妊娠のタイミングをはかることができます。
また、妊娠を目的としていない場合でも排卵のリズムを整える効果があるのです。ちなみに、不妊治療でクロミッドを使用する場合には妊娠率は30%ほどといわれています。
クロミッドには副作用があり、頭痛や吐き気など風邪のような症状がみられることもあります。
クロミッドと似ている薬
クロミッドと同じような作用をする薬としてセロフェンやフェミロンがあります。これらは主成分がクロミッドと同じクロミフェンとなっています。
また、クロミッドよりも排卵誘発効果は弱くなりますが、セキソビットという薬もクロミッドと同じような効果があります。
この薬にはシクロフェニルという成分が含まれており、この成分によって排卵を誘発してくれます。
セキソビットはクロミッドと比べて排卵誘発効果は弱いものの、副作用がほとんどないということが特徴のため、副作用が心配な方はこちらの薬の処方をお医者さんに相談してみると良いかもしれません。
効果を過剰に期待しないこと
排卵を誘発するためにクロミッドを使用しますが、クロミッドの効果は必ず全員にあらわれるとは限りません。
クロミッドを服用しはじめて排卵がおきる時期は薬を飲みはじめてから1週間以降が一般的といわれていますが、排卵がおきる時期はもちろん、まず排卵がおこるかどうかということも人それぞれです。
また、副作用の症状や強さなども人によって異なるため、頭痛のみで済む方もいれば、すべての症状を感じる方、なかにはまったく副作用のない方などもいらっしゃいます。
さらに、効果がおきるまでに長期間かかる場合もありますので、のみはじめてすぐに効果がみられないからといって落ち込んでしまったり、焦ってしまわないようにしましょう。
効果がなかなかみられない場合
クロミッドを服用しはじめてなかなか効果がみられない場合には、クロミッドを長期間服用するのではなく、ほかの治療方法を選択することを迫られるかと思います。
一般的には、3周期クロミッドでの治療をおこなっても効果がみられない場合には治療を中止するといわれています。その場合にはゴナドトロピンという薬を注射します。
この薬による排卵効果はクロミッドよりも高く、また妊娠率も高いといわれています。
そのため、クロミッドでの治療に効果がみられない方でもゴナドトロピンでの治療で効果がみられる可能性もあります。
しかし、クロミッドで妊娠した場合と比べて流産する可能性が高くなるといわれており、さらに卵巣が腫れてしまうなどの副作用もみられるため、治療を検討する際にはこの副作用も頭にいれておくことをおすすめします。
まとめ
不妊治療で使用されるクロミッドの効果は?
クロミッドとは?
クロミッドの効果
クロミッドと似ている薬
効果を過剰に期待しないこと
効果がなかなかみられない場合