女性の身体は妊娠するために色々な機能を持っていて、とても神秘的なものです。しかしその反面とてもデリケートで、自分でもよく分からない症状がたくさんあり、悩んでしまうこともあります。
基礎体温 を測ることで、今まで知らなかった自分の身体の出来事を知れば、 妊娠 や体調に関する不安も解消できるかもしれません。
基礎体温で妊娠や流産が分かるの?!
基礎体温ってなに?
基礎体温は人が一番安静している状態で測った体温のことで、朝起きて体を動かす前に測ります。
毎日測って記録していくことで、体温はひと月の間に変動があることがわかります。
月経と次の月経の中間地点の日(だいたい月経初日から約14日目)に排卵があり、この排卵を境に前半は低温期で体調も比較的良い状態ですが、後半は高温期となり、頭痛やイライラするといった症状が出てきます。
妊娠を望んでいる場合は、排卵日を特定するためにも月経の開始日を記録し、基礎体温のリズムを把握しておきましょう。
妊娠している可能性
通常、低温期も高温期も約14日間続くサイクルを繰り返していますが、高温期がいつもより長く続いていて月経が遅れている場合は妊娠している可能性があります。ただ、体調やストレスよって、いつもと違う体温の変化や月経が遅れることもあるので、実際に妊娠しているかどうかは基礎体温だけで判断することはできません。
最後に月経のあった週を妊娠0周目と考えて、妊娠4週目になると妊娠検査薬で検査できるようになり、妊娠6週目になると病院のエコー検査で受精卵が映るようになりますが、それまではあくまでも「可能性」という段階であると言えます。
また、高温期が続き生理が遅れているのに妊娠に心当たりがない場合は、黄体ホルモンが過剰に分泌される黄体依存症をいう病気の可能性があります。黄体依存症は、ホルモンのバランスが崩れることが原因でおこります。
残念ながら特効薬というものは存在しないため、食生活や運動などでホルモンバランスを整えることが大切です。
インプランテーションディップって何?
排卵後、約14日間続く高温期に、体温が一時的に下がることがあります。2~3日でまた元の高温期の体温に戻り、そのまま高温期がしばらく続く状態であれば妊娠しているかもしれません。このように高温期の体温が一時的に変化する症状をインプランテーションディップといいます。
原因はまだ明確になっていませんが、日本では「ホルモンバランスが安定していないため」アメリカでは「受精卵が着床した時に起こる症状」という考え方が一般的です。
しかし妊娠した全ての女性にみられる現象ではありませんので、これもあくまでも妊娠したかもしれないという一つの目安にすぎません。
流産の可能性
高温期が続き妊娠検査薬でも陽性反応が出て、めでたく妊娠した場合でも、妊娠5か月の安定期に入るまでは流産のリスクが高いため、基礎体温を継続して観察することが必要です。安定期に入るまでは高温期が続きますが、体温が下がり始めると流産の可能性があるからです。
妊娠初期は胎児に大きくなれない原因があって流産するケースが多いのですが、早めに対応することで繋ぎ止めることができるかもしれません。不安がある場合は、すぐに病院で診てもらいましょう。
更年期のサイン
一般的に35歳を過ぎると卵巣の機能が低下しはじめ、40歳を過ぎると月経の周期が乱れはじめます。月経は徐々に回数が減り、50歳ごろに1年以上月経がこなければ閉経となります。
更年期は閉経を挟んで前後10年間の時期をさし、ホルモンのバランスが崩れてさまざまな不調が現れることがあります。月経のサイクルが変化することで体温のリズムも変化します。
排卵の回数が減るので身体が高温期になる必要がなくなり、基礎体温は低温期が長くなっていくのです。更年期は薬による治療ができますので、基礎体温の変化で更年期の可能性を見つけることができれば、身体の不調に対処しやすくなります。
まとめ
基礎体温で妊娠や流産が分かるの?!
基礎体温ってなに?
妊娠している可能性
インプランテーションディップって何?
流産の可能性
更年期のサイン