現代は晩婚化ということもあり、不妊に悩んでいる夫婦は増えていて、日本で不妊症に悩む夫婦は6組に1組と言われています。不妊治療には、タイミング法、 人工授精 、体外受精、顕微授精など様々あり、 妊娠率 もそれぞれ異なります。
他人ごとではない不妊症について、不妊症の治療について、正しく知っておきたいと思います。
人工授精での妊娠率を上げて不妊治療を成功させよう
不妊治療とは
不妊症とは、妊娠を希望し正常な夫婦生活を送っていても2年以上妊娠しない場合のことを言います。原因が女性側にある場合が5割、男性側にある場合が3割、その他が2割と言われています。
女性側の原因としては、排卵が正常に行われていない、卵管につまりがある、精子を攻撃する抗体を持っている、子宮筋腫や子宮の先天的な形態異常といったことで、男性側の原因としては、精子の数が少ない、運動率が低い、無精子症、性機能障害であるといったことです。
不妊治療ではまず基本検査を行い、異常が見つからなかった場合は、通常はタイミング法からスタートし、人工授精、体外受精、顕微授精、とステップアップさせていきます。
タイミング法と妊娠率
タイミング法とは、排卵日を予測し、排卵日とタイミングを合わせて夫婦生活を営む方法です。妊娠するかどうかは精子と卵子の出会うタイミングが大きく関わっているので、自分では把握しにくい排卵日を医師に予測してもらうことで自然妊娠をめざします。
排卵誘発剤を使って妊娠する確率を高めることもあります。タイミング法で妊娠に至る確率は、1回で約20%、6回目までで約90%と言われています。
一般的に半年から1年で妊娠に至らない場合は次のステップの人工授精にうつります。
人工授精と妊娠率
人工授精とは、人の手を介して精子を子宮内に入れて受精させる方法です。事前に採取した精子を濃縮し、排卵日に合わせて子宮に注入します。その後は自然と受精するのを待ちます。
妊娠率は、1回あたり5~10%とあまり高いものではありません。5、6回行って妊娠に至らない場合は体外受精を勧められます。
体外受精と妊娠率
人工授精が体内で受精させるのに対し、体外受精は事前に採取した精子と卵子を体外で受精させ、受精卵を子宮内に戻す方法です。妊娠率は1回あたり約30%と高くなりますが、費用もかかります。
顕微授精と妊娠率
顕微授精とは、体外受精と同様に体外で受精させ、受精卵を子宮内に戻しますが、体外受精では精子の力に頼って受精させるのに対し、顕微受精は顕微鏡下でガラス管等を使って精子を卵子に注入し受精させます。
体外受精が複数の精子を卵子と合わせるのに対し、顕微授精では1個の精子を卵子に注入します。人工受精よりもさらに人の手を介した方法になります。妊娠率は1回あたり約80%と言われています。
不妊治療の費用
タイミング法は健康保険が適用になるので、1回あたり数千円の費用になります。人工授精からは健康保険の適用がなく、1回あたり1万円から3万円程度かかります。
体外受精からはかなり高額になり、1回あたり20~50万円、顕微授精では1回30~60万円とさらに高額になります。
ただ、体外受精では所得によって国からの助成金が出ます。市町村によっては助成金とは別に補助金が出る場合もあります。
人工授精での妊娠率を上げるには
人工授精は自然妊娠に近い形で身体にも負担がかからないということと、体外受精からは費用も高額になるということもあり、人工授精で妊娠を成功させたいと考える夫婦が多く見られます。
タイミング法や人工授精は自然妊娠に近いので、自然妊娠と同様に体調の影響を受けます。生活習慣、食生活を見直し、妊娠しやすい身体作りを心掛けると良いでしょう。十分な睡眠時間、身体を温める、バランスの良い食事を摂る、ストレスを溜めないといったことが大切です。
また、年齢が高くなるほど妊娠しにくくなるので1日でも早く治療を開始することが妊娠率のアップにつながります。
まとめ
人工授精での妊娠率を上げて不妊治療を成功させよう
不妊治療とは
タイミング法と妊娠率
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不妊治療の費用
人工授精での妊娠率を上げるには