人工授精 は意外と敷居が低い不妊治療の一つです。精子を子宮の奥にカテーテルなどで注入する以外のプロセスは自然妊娠と変わりありません。この治療を受けた 後 は何か特別な過ごし方をしなければならないのでしょうか?また注意するべき点はあるのでしょうか。
人工授精後の過ごし方とは?
人工授精とは?
精子を子宮の奥にカテーテルなどで挿入する治療です。「人工」という名で誤解されがちな治療ですが、受精や着床といったその後のプロセスは自然妊娠と変わりません。
精子側に問題がある場合に使われる手法です。もし男性が忙しかったり遠隔地にいたりで当日採精が出来ないようであれば、事前に採精して凍結しておくこともできます。クリニックで相談しましょう。
治療後の注意は?
治療後は、普段と変わらない生活を続けて構いません。治療日から数日間は抗生物質の服用を2~3日行う必要があります。これは、細菌感染による腹膜炎や子宮内膜炎などを予防するためですので服用を怠らないようにしましょう。
なお、子宮や頸部がカテーテルなどの治療器具で傷つくこともあるため、当日や翌日は多少出血を行う可能性がありますが、大部分は問題ないものなのであまり気にしすぎないようにしましょう。ですが、出血が数日続いたり、痛みを伴うような出血になった場合は即受診するべきでしょう。
腹痛が起こることも・・・
治療当日から数日は下腹部痛が起こることもありますが、以下の原因によるものと考えられます。
- 排卵誘発剤による卵巣の腫れ
- 人工授精の処置で子宮内に傷を付けたり機械で引っ張ったりした際に子宮が収縮するため
- 排卵後に黄体ホルモンが出ることによるもの
- 排卵後の子宮収縮
腹痛の他にも、腰痛や下痢などの症状が起こる可能性があります。それらの大部分は一過性のものですが、激痛や出血を伴うものの場合は念のため受診しておきましょう。
人工授精をした日から着床まではどのぐらいの期間があるの?
人工授精は、子宮内に精子を医師の手で注入するとはいえ、それ以後の受精や着床に関知することはありません。
つまり、人工授精は自然妊娠と同様、治療日から約1~3日後に精子と卵子が出会って受精卵を作った後に子宮に到達するので、結果として約7~11日後に着床します。当日に着床するということはありません。
治療後から着床時期までにしておいた方が良いことは?
治療を受けたからといって、必要以上に神経質になりすぎるのはよくありません。普段通りに規則正しい生活と適度な運動を心がけ、喫煙や飲酒は避けましょう。
積極的にしたほうが良いことは全身の血行改善です。血行が良くなると子宮や卵巣の機能が高まりますので、適度な運動で体を温めましょう。普段から筋肉を鍛えて代謝を上げ、体の冷えを予防しておくとよいでしょう。
酸素を含んだ食材は血流を良くし、着床を助けると考えられています。酵素を含んだ食材とはたとえば、かぼちゃ、アボガドやバナナといった野菜類です。肉類を摂るのも大事ですが、野菜類をきちんと摂ると妊活の効率を高めるでしょう。バランスの良い食生活が大切ですね。
サプリメントの摂取も効果的です。妊娠しやすい体づくりや胎児の発育促進に効果的な働きをしてくれる葉酸やカルシウムが良いでしょう。
してはいけないことは?
ストレスは溜めすぎないようにしなければなりません。ストレスは血流を悪くし脳へ悪影響を及ぼします。卵巣や子宮の働きを整えるホルモンの分泌が悪くなってしまい着床の妨げになります。
精神的にリラックスするように心がけましょう。特に、冷えは大敵です。冷え予防とリラックス効果を兼ねて半身浴などをするとよいでしょう。
良い結果に結びつけようとするあまり、下腹部に刺激を与えないようにと一日中布団で寝ていたり運動を避けたりするのは逆効果です。なぜなら、運動不足は血流が悪くなることが多く、結果として妊娠率が下がる恐れがあります。
また睡眠不足も血流に悪いので、早寝早起きでバランスの良い食生活を心がけましょう。
まとめ
人工授精後の過ごし方とは?
人工授精とは?
治療後の注意は?
腹痛が起こることも・・・
人工授精をした日から着床まではどのぐらいの期間があるの?
治療後から着床時期までにしておいた方が良いことは?
してはいけないことは?