特に妊娠以降多くなる貧血ですが、子育て中も症状に悩まされる人も少なくありません。ママの健康状態だけではなく、赤ちゃんの発達にも影響がある 貧血 の注意すべき 数値 や数値別の症状、治療が必要となる数値などをまとめました。
貧血かも?ママも赤ちゃんも注意すべき貧血の数値(前編)
妊娠から出産後に多い貧血 貧血の数値と重症度
普段は貧血とは無縁と考えていた人も、妊娠中は貧血になってしまう人も少なくありません。妊娠している女性の20~30%が貧血と言われるほど、妊娠中は貧血が起こりやすい状態です。
また出産時の出血や、出産後に体が本調子ではない状態での授乳、睡眠不足やストレスなどで鉄分が不足しやすくなります。そしてママが鉄分不足になると、授乳中の赤ちゃんも鉄分不足になってしまう可能性もあります。
貧血が疑われる場合は主に赤血球数、ヘモグロビン(血色素)、ヘマトクリットの3つの血液検査を行います。赤血球数に変化がないことも多いため、診断のためのにはヘモグロビンの数値が重要視されます。
一般的には成人女性で12g/dl、妊娠中の女性は11g/dl、成人男性では13g/dlを下回ると貧血とされますが、医療機関によって基準値が前後する場合もあります。
ヘモグロビンの数値によって重症度が異なり、10-12g/dlでは軽度、8-10g/dlでは中程度、8g/dlでは重度と診断されます。
ヘモグロビン数値別 現れやすい症状と治療開始のライン
ヘモグロビン数が低下するとともに症状が現れます。
ヘモグロビン数が8mg/dlを下回ると顔色が悪くなる、心臓の鼓動が激しくなる、動機などが現れます。4mg/dlを下回ると、頭痛や耳鳴り、全身のだるさ、めまいなどの症状が現れます。
さらに3mg/dlを下回ると、食欲低下や免疫力低下、吐き気、立っているだけでも辛いなど、日々の生活が困難になる症状も現れてしまいます。
症状の現れ方には個人差があり、ゆっくりと貧血が進行した場合は体が貧血状態に慣れてしまい、さほど症状を感じない人もいます。
血液検査でヘモグロビンの濃度が正常値を下回ると、貧血の悪化予防や貧血が長引かないよう鉄剤や注射などの治療が開始されます。
多くの場合10g/dlを下回ると鉄剤の内服を開始し、それでも改善しない場合や鉄剤の副作用やアレルギーなどがある場合は注射での治療が行われます。
慢性的な貧血の場合やヘモグロビンの数値が6-7g/dlを下回ると輸血を行う可能性もあります。
まとめ
貧血かも?ママも赤ちゃんも注意すべき貧血の数値(前編)
妊娠から出産後に多い貧血 貧血の数値と重症度
ヘモグロビン数値別 現れやすい症状と治療開始のライン