世の中に妊娠を望む人たちは多くいます。その中で、不妊に悩む方も多くいます。不妊には、性別関わらずさまざまな原因があります。非閉塞性無精子症も不妊の原因です。
非閉塞性無精子症 とはどのような症状なのでしょうか?また治療は可能なのでしょうか?
「不妊について知りたい」非閉塞性無精子症とは?
非閉塞性無精子症とは?
非閉塞性無精子症(NOA)とは、無精子症であり男性の不妊症になります。無精子症とは、精液の中に精子がない現象で、男性の約1割にある症状ともいわれています。
無精子症には、閉塞型無精子症と非閉塞性無精子症があり、簡単に言えばその違いは精巣で精子がつくられているかいないかです。
非閉塞性無精子症は、精巣で全く精子がつくられていないか、もしくは作られていてもごく少量である無精子症です。そのことが不妊の原因になっています。非閉塞性無精子症は、無精子症の8割をしめるといわれいています。
非閉塞性無精子症の原因と特徴は?
原因としては大きく2つにわかれます。視床下部、下垂体ホルモンの異常と、精子をつくる機能である精巣の異常です。
非閉塞性無精子症の特徴は、精管に閉塞がない、睾丸が小さいこと。睾丸の触診で痛みを感じること、男性の下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン=FSH(Follicle-Stimulating Hormone)の数値の異常。とても高いもしくは低いという特徴があります。
非閉塞性無精子症の検査とは?
非閉塞性無精子症は、男性不妊症外来や生殖について専門性の高い泌尿器科の受診・検査により診断されます。不妊治療にあたって男性の精液の状態を調べますがその精液検査で極端に精液がない、または少ない場合に無精子症と診断されます。
非閉塞性無精子症と診断されるまでに、さらにくわしく検査をします。問診、触診、ホルモン検査、染色体検査、遺伝子検査などの結果により診断が下されます。正確な診断のために、複数回の精子の検査が行われます。
いまでは行われることが少なくなりましたが、生検検査を行う場合があります。生検検査には、体に負担がかかり貴重な精子や生殖機能の損傷のリスクがあります。
非閉塞性無精子症は治療が可能?
非閉塞性無精子症は、治療が可能な症状です。非閉塞性無精子症の治療方法は、症状にあった治療を行います。ホルモンが異常である場合は、ホルモン剤の注射をします。
非閉塞性無精子症の不妊治療方法は、受精可能な精子の採取をして顕微授精をすることです。非閉塞性無精子症の5割の方は、精巣がすべて機能していないわけではなく、一部では精子を形成できていると言われています。
無精子症と診断されると大きなショックをうけますが、一部であっても正常に機能している精巣で作られた精子で受精ができるようになるのです。
ただ、すべての非閉塞性無精子症が、治療できるのかといえはそうではありません。精巣内での精子形成が精母細胞で止まる成熟停止と精祖細胞もなく精子をつくることができないセルトリ細胞単独症などは精子が採取できません。
非閉塞性無精子症でパートナーが妊娠できる可能性は?
不妊治療は、保険適応外が多いため費用もかかり体にも負担がかかります。いまでは妊娠を希望し正常な性生活を行うも1年以上たっても妊娠しない場合に不妊治療を検討されることをすすめられます。
男性の原因で不妊症であった場合、不妊治療の開始が遅いと、妊娠する女性の年齢があがり妊娠が難しくなることがあるからです。
もともと男性不妊の専門医が少ない上に、非閉塞性無精子症での精子の採取、受精の成功までの道はたやすくありません。けれど検査、治療を受けないと妊娠する可能性はゼロです。前向きに受け止め治療を受けることによって可能性が広がります。
まとめ
「不妊について知りたい」非閉塞性無精子症とは?
非閉塞性無精子症とは?
非閉塞性無精子症と診断するのは?
非閉塞性無精子症の原因と特徴は?
非閉塞性無精子症の検査とは?
非閉塞性無精子症は治療が可能?
非閉塞性無精子症でパートナーが妊娠できる可能性は?