妊娠するには排卵日ごろの子作りが必須です。あらかじめ 排卵予定日 がわかっていたほうが、やみくもにするよりも効率よく子作りに臨めます。でも排卵日ってどうやって決めるのでしょうか。そんな疑問にお答えすべく、排卵予定日を決める方法をまとめました。
排卵予定日ってどうやって決めるの?
基礎体温から決める
基礎体温から排卵予定日を決めることができます。
正常な基礎体温は、まず生理から2週間ほどは「低温期」と呼ばれる、体温が少し低い時期があります。さらにそこからぐっと基礎体温の下がった日があった後、2週間ほどの「高温期」がみられます。高温期直前の、ぐっと下がった日を排卵予定日と考えます。
ただ、実際には最も基礎体温の下がった日と、排卵日が必ずしも一致しているとは限りません。前後2日くらいずれている可能性もあります。あくまで「予定」なのです。
ちなみに高温期のことを、黄体期ともいいます。黄体とは、卵子が排卵した後の抜け殻のことをいいますが、黄体から出るホルモンは妊娠に重要な役割を果たしています。
低温期と高温期の差が0.3℃もない場合や、高温期が10日未満しか続かない場合は、黄体機能不全というホルモン異常の可能性があり、妊娠には治療を必要とします。
月経周期から決める
いつも生理が順調に来ている人にはうまく使える方法です。
生理が始まった日から次回の生理が始まる日までの日数を月経周期と呼びますが、自分の月経周期が分かっている人は、次回の生理が何日に始まるか予測がついていると思います。最近は次の生理がいつ来るのか、自動で計算してくれるアプリもありますね。
月経周期は人によって違いますが、卵巣の機能に問題がなければ、実は排卵日から次回の生理予定日までの間はみな14日なのです。ですから、次の生理予定日のちょうど2週間前の日を、排卵予定日ということができます。
しかし、生理不順な人は次回の生理がいつ始まるか予測がつきませんし、先ほど基礎体温のところでも出てきた「黄体機能不全」と診断されている人は排卵日から次回の生理開始日までの間が10日もないため、この方法では日数が合いません。
これらの場合は、月経周期から排卵日を推定することは困難です。
エコー所見から決める
産婦人科を受診して、経腟エコーの所見から排卵日を推測することもできます。
左右どちらかの卵巣に、今回排卵する予定の大きな卵胞があります。これを主席卵胞と呼びます。生理が終わり、排卵日が近づくと、主席卵胞は少しずつ大きくなります。
20mmを超えたところから1日ないし2日で排卵することが多いため、20mmになった翌日または翌々日を排卵予定日とします。排卵誘発をしている人はこの時点でhCGというホルモンを注射し、1日半後に排卵が起こるようにします。
卵胞の大きさをみるために何度も産婦人科へ通わなくてはいけない面倒さはありますが、大きくなっていく卵胞がエコー写真で見られるので、排卵しているという実感が得られます。
排卵検査薬から決める
薬事法で対面販売のみと指定されていますが、妊娠検査薬と同じように、排卵検査薬というものも市販されています。排卵検査薬は、尿中の黄体化ホルモンが一定の値(30IU/Lなど製品によって異なります)以上になると陽性を示すように作られています。
人間の黄体化ホルモンは、生理から排卵日の少し前までは、ほぼ1桁の数値を推移しています。そして排卵日の1日半前になると急上昇を始め、ピークまで上がった約12時間後に排卵が起こるとまた1桁に戻ります。ですから排卵検査薬が陽性になった1~2日後を排卵予定日とします。
おりもので推定する
やや曖昧ではありますが、おりものから排卵日を推定することも可能です。通常、おりものは少なくて粘り気があり、指にとって親指とひとさし指で引っ張ろうとしてもねっとりするだけで伸びがありません。
しかし排卵日ごろだけは違います。少し量が多めで粘り気が少なく、同じように親指とひとさし指で引っ張ってみると、ちぎれずにすーっと伸びていきます。10cm以上伸びるときは排卵日ごろと推定できます。
おりものがいつも多い、カッテージチーズのようにぽろぽろしていてかゆみがある、悪臭がするなどの場合は、感染症にかかっている可能性がありますので病院を受診してください。
まとめ
排卵予定日ってどうやって決めるの?
基礎体温から決める
月経周期から決める
エコー所見から決める
排卵検査薬から決める
おりもので推定する