双子は欲しいと思っていてもできるものではなく、偶然生まれるものです。 双子 を妊娠することは一度に二人の赤ちゃんを授かるという喜びと同時にリスクを伴うことでもあるので、双子とはどういったものなのか、双子を妊娠した際にはどういったことに気をつけなければならないのかなど、双子について正しく知っておきたいと思います。
双子について知っておこう
双子とは
双子は双生児とも言い、同時に母親の胎内で育って生まれた二人の子どものことです。双子には一卵性双生児と二卵性双生児の2種類あります。双子の生まれる確率は2種類合わせて、全体の1%ほどです。
一卵性双生児は、本来は1人になるはずの1つの受精卵が、受精後の早い段階で細胞分裂する際に2つに分かれて2人の胎児になることです。同じ受精卵なので遺伝子が全く同じで性別も同じで、そっくりになります。通常は受精後13日以内に起こります。
二卵性双生児は、2つの卵子にそれぞれ別の精子が受精して2つの受精卵ができるので、遺伝子は異なり、性別も同じ場合と異なる場合があります。兄弟と同様で、それほど似ていない場合もあります。
双子を妊娠していることが判明する時期は、一卵性双生児か二卵性双生児かによっても異なります。二卵性は胎嚢が2つなので早い時期にエコーで確認できますが、一卵性は胎嚢が1つなので心拍が確認できる妊娠8週ころまでわからないようです。
双子の生まれる要因
一卵性双生児が生まれる要因は偶然によるもので、はっきりしていません。二卵性双生児にはいくつかの要因が考えられます。
1つは不妊治療をしている場合です。治療に排卵誘発剤を使用することで多数の卵子が排卵されることによるもの、体外受精をして受精卵を子宮に戻す際、妊娠のチャンスを増やすために複数の受精卵を投入することによるものです。
2つ目は母親の年齢です。女性は高齢になるにつれて一度に複数の卵子を受精させる傾向があるので、母親の年齢が高くなるほど双子の生まれる確率も高くなります。
3つ目は遺伝的要素です。母親自身や親類に双子がいると、双子が生まれやすくなるといわれています。また、出産回数が多くなるほど双子が生まれる確率も高くなります。
双子のリスクと気をつける点
双子の妊娠、出産には多くのリスクを伴います。まず、赤ちゃんは胎盤を共有することになり、赤ちゃんの間で血液が行き来することになるので、血液量のバランスが崩れた時に双胎間輸血症候群を発症します。
赤ちゃん2人分の血液が必要になることから母親は妊娠中に貧血になりやすくなります。妊娠中毒症の割合も増えるので、食事に気をつけ、塩分を控えたり、鉄分を十分に摂ったりする必要があります。早産の割合も通常よりかなり高くなります。
赤ちゃんの状態に関係なく管理入院となり、入院日数が長くなることもあります。妊娠中は無理をせず、安静に過ごすよう心がけます。また、通常は1人の赤ちゃんが育つ子宮を2人の赤ちゃんで分けることになるので、双子の赤ちゃんは低体重になりやすく、通常よりも約20%小さく産まれます。
低体重児は障害を生じるリスクも高くなります。母親の体力や赤ちゃんの安全を考慮し、帝王切開による出産も多くなります。早産や帝王切開の割合が高くなることと、低体重児は出産後に新生児集中治療室(NICU)におけるケアが必要になることもあり、設備の整った病院ではないと受け入れてもらえません。
出産時の費用は通常よりも多くなりますし、出産後も一度に2人分の費用がかかるため、経済的な負担も大きくなります。出産後、2人の赤ちゃんを同時に育てることは体力も必要になります。
双子の良い点
双子の妊娠、出産にはリスクも多いですが、双子ならではの良いところもたくさんあります。双子のメリットはまず、一度の妊娠、出産で2人の子どもを持つことになることです。高齢出産や2人目不妊に悩むケースが最近は増えていることもあり、双子を望む女性も多いようです。
一度に育児が終わることもメリットの1つです。学校行事なども一度に済みます。2人の成長を同時に見られることで親としての喜びも2倍ですし、双子は周りにも注目され可愛がられます。
まとめ
双子について知っておこう
双子とは
双子の生まれる要因
双子のリスクと気をつける点
双子の良い点