不育症という言葉を聞いたことはありますか。妊娠した20人に1人の割合で不育症と診断されることが多く珍しい病気ではないのです。
それでは不育症とはどんな病気なのか、その原因とはなんなのかどんな症状か、または 不育症 と診断された場合はどんな 検査 をするのかを詳しく解説していきます。
不育症と診断されたらどのような検査をしていくのか
不育症とはどのような病気
不育症とは妊娠しても流産や死産を何度も繰り返すことで、妊娠はするが胎児が育たずに出産までいかないケースをいいます。そして2回連続して流産することを反復流産といい、3回以上連続して流産することを週間流産といいます。
しかし不育症と診断されても不安になることは決してありません。不育症の60%は偶然的なもので治療しなくても妊娠し出産しているのです。残りの40%は何らかの原因で不育症と診断されています。
そして高齢になればなるほど不育症と診断され、卵子の老化原因の可能性が高いのです。
流産の原因や治療法とはどのようなものか
不育症で何度も流産する原因は人によってさまざまですが次の様な原因が考えられます。そして2回連続で流産が続いた場合は検査を奨められるケースが多いです。
染色体異常
夫婦のどちらかに染色体の異常があると流産の可能性があります。これは偶然異常が見つかる場合と遺伝性の場合とあります。
染色体異常に対しての治療は根本的なものはないのが現状ですが、医師と相談した上で治療方針が決まります。そして染色体異常であっても出産している人も多くいます。
子宮形態異常
子宮の形態に異常があると胎児に上手く栄養がいかず流産になることがあり、不育症全体の15%で見られます。
子宮形態と診断されても絶対に手術をしなければならないというわけではなく、治療なしでも出産している人もいます。医師と相談して手術を奨められた場合は形成手術で治療をしていきます。
内分泌異常
ホルモンに異常があることで「黄体機能不全」や「高プロラクチン血症」、「甲状腺機能低下症」や「糖尿病」などの内分泌の異常があり流産になりやすくなります。医師と相談しながら投薬療法や食事療法などで治療を行っていきます。
血液の凝固因子異常
血液を固まるのに必要な凝固因子が異常を生じることにより血栓が作られることによって胎児にうまく栄養を送ることができにくくなり流産や死産を繰り返しやすくなることをいいます。
アスピリン療法やヘパリン療法で治療を行っていきます。
不育症の検査とはどのようなものがあるのか
不育症と診断された場合は次の様な検査を行います。
- 血液凝固機能検査
- 抗リン脂質抗体症候群(血液検査)
- 内分泌検査(甲状腺機能異常、糖尿病)
- 子宮形態異常(子宮卵管造影法、経膣超音波検査)
- 染色体異常
不育症を防ぐには
不育症を防ぐためには妊娠しやすい体質や普段の生活などを見直す必要があります。妊娠しやすい体質とは質のよい卵子をつくることでもありますので、普段の生活を規則正しく過ごすことは必要不可欠です。
バランスのよい食事をとり添加物などはなるべく避ける、たばこやお酒は控えるようにする、適度な運動をして血行をよくする、早寝早起きを心がける、体を冷やさないようにする、ストレスをためない、重たいものを持たない、などあります。
不育症の原因は人さまざまですので一概には言えませんが、日常生活のちょっとした見直しで改善され予防できるケースもありますので今からでも生活習慣を見直してみてください。
不育症と診断されても出産できるケースもたくさんありますし、流産でストレスや心のケアなど夫婦で協力しあい乗り切っていきましょう。不育症は不妊症とは違いますので諦めずに前向きに取り組んでいきましょう。
まとめ
不育症と診断されたらどのような検査をしていくのか
不育症とはどのような病気
流産の原因や治療法とはどのようなものか
不育症の検査とはどのようなものがあるのか
不育症を防ぐには