会陰切開 をしたというお母さんも多いかと思いますが、ほとんどの妊婦さんが出産の際に会陰切開が必要となるといわれています。会陰切開をした後には傷口を縫って処置をします。
術後に 排便 をすると傷口が開いてしまうと不安になる方もいらっしゃるかと思いますが、その心配はないので安心してください。
会陰切開後の排便をスムーズにおこなうには?
産後の排便事情
産後の便秘は妊婦さんにとって大きな問題のひとつです。
便秘は便が出ないことと理解されている方も多いかと思いますが、実をいうと、毎日排便をしていても便秘である可能性があるのです。それは、排便後に残便感を感じるという場合です。
便秘になる原因はさまざまで、人によっても異なるケースが多いのです。
例えば、産後のお腹周りの筋力低下をはじめ、母乳をつくるために水分を取られてしまいスムーズな排便のために必要な水分が足りなくなる、帝王切開や会陰切開後の傷口の痛みにより排便を避けてしまい便秘になるなどが主な原因として考えられています。
なかでも、今回は原因が産後の痛みや術後の痛みから引き起こされる便秘について説明します。
会陰切開と排便
出産時には赤ちゃんの大きな頭が産道を通り、お母さんの身体の外へと出てくるのですが、赤ちゃんの通り道が思うように広がらず、赤ちゃんがなかなか外へ出ることができない場合があります。
なかなか外へでることができないと、赤ちゃんはもちろん、お母さんの身体も辛い状態がつづき、場合によっては互いの命に関わる場合もあります。
このような場合に会陰切開をおこない、赤ちゃんがスムーズに外へでてこれるようにサポートしてあげる必要があります。
妊婦さんは初めてのお産をおっこなう場合には、会陰切開を経験する場合が多いといわれています。会陰切開をおこなうと処置として縫合をおこない傷口を感染などから守るのです。
縫合はしていますが、会陰切開は一度皮膚が切れてしまっているため、産後数日は傷口となっています。
完全に傷が治るまでには排尿する際にしみてしまうことや排便により傷口が開いてしまうのではないかという不安から排便を避けたいと考える方も多くいらっしゃいます。
また、実際に排便で痛みを感じることで排便が億劫になることもあります。産後は、ホルモンの関係や母乳の分泌による脱水状態によって便が硬くなってしまいます。
硬くなってしまった便を無理やり押し出そうとすることでさらに会陰切開をした部分に痛みを感じてしまうこともあるのです。
産後に排便を促すには
排便をスムーズにおこなう方法はいくつかあります。
まずは、体内の水分量を多めに保ち、柔らかい便が出るようにします。
ただし、水分補給の際には気を付けるべき点があります。それは、コーヒーなどのカフェインを多く含むものは避けるということです。カフェインには体内の水分を身体の外へ排出してしまう効果があるのです。
さらに、冷たい飲み物の場合には腸の働きを弱くし、排便が難しくなってしまうのです。そのため、水分を摂取するためにはできる限りカフェインの少なく常温に近い飲み物を飲むことがおすすめです。
また、産後すぐには難しいかもしれませんが、できる限り運動をおこないましょう。身体を動かすことで腸の動きも活発になり排便を促すことができます。
また、食事は意識して食物繊維を多く含む食材をとりいれるようにすることがおすすめです。
会陰切開の傷は排便では開かない?
便秘を引き起こすひとつの原因として、不安感があります。排便の際に傷口が痛むのではないかという不安な気持ちに頭が支配されてしまうと、無意識に身体が排便をしないようにしむけてしまうのです。
この不安材料となる会陰切開の傷ですが、実は排便の際に力をいれても傷口が開くことはないのです。赤ちゃんの出口と便の出口は全く別な場所になります。
そのため、排便の際に力を込めたとしても傷口が避けてしまうということはないのです。ただし、便が硬い状態である場合には排便の際に傷口がおされて痛みを感じることもあるため、体内で便が硬くならないように注意が必要です。
そのためにはしっかりと水分を摂ることと食物繊維の多く含まれている食事を食べることがおすすめです。
また便が硬い場合には、傷口が痛むだけでなく、切れ痔になってしまう可能性があるため注意が必要です。
まとめ
会陰切開後の排便をスムーズにおこなうには?
産後の排便事情
会陰切開と排便
産後に排便を促すには
会陰切開の傷は排便では開かない?