妊娠中期になるとお腹に宿った我が子に身体的特徴が出てきます。最近の医療技術は進歩しており、超音波検査で形の異常を検出できることがあります。ダウン症は周囲の人がダウン症だとわかる身体的特徴が多くあらわれる疾患です。
ダウン症 を判別する 特徴 にはどのようなものがあるのでしょうか。
ダウン症かも?顔や体にあらわれる特徴
ダウン症とは?
ダウン症は正式名称を「ダウン症候群」といいます。ダウン症は通常22組44本の染色体のうち21番目の染色体が1本多く存在することが原因で発症する先天性の症候群のことです。この染色体異常の原因はわかっておらず、予防の手立てはほとんどないのが現状です。
さまざまな合併症を伴う場合が多く、知的障害、先天性心疾患、低身長、肥満、筋力の弱さ、頸椎の不安定性(首の1番目と2番目の骨にずれが生じる)、眼科的問題などが起こる可能性があります。しかし、病気は正しい治療をすればほぼ全員が改善します。
超音波検査でわかる胎児にみられる特徴
妊娠中期以降は妊婦健診を受けると必ず超音波検査(エコー)を受けます。エコーで判断されるダウン症の特徴は主に5つあります。
- 心臓の動きや形に異常があるか
- 胎児の首の後ろにこぶのようなものがみえる
- 指の数に異常がある
- 指同士の幅に異常がある
- 手足の短さ
妊娠中のエコーの診断の場合、あくまでも「ダウン症の疑いがある」という段階であり、検査をしてからでなければダウン症の診断はおりません。
ダウン症児の顔や体にでる特徴
「あ、あの人ダウン症かな」と思ったことはありませんか。ダウン症の方は一目でわかるような顔つきや体つきに特徴があります。
もちろん個人差はありますが、ダウン症の方はよく「顔が似ている」と思われがちです。それは顔にダウン症特有の症状がたくさん出るからです。ダウン症によくみられる特徴には以下のようなものがあります。
顔にあらわれる特徴
- 生まれて間もない頃からパッチリ二重
- 目が少しつり上がっている
- 鼻が低い
- 舌が大きく口から出ている状態になる
- 耳の上部が折れ曲がっている
- 後頭部が平ら
体にあらわれる特徴
- 手相がますかけ線になっている
- 小指の関節が一本少ない
- 脚が短い
- 足の親指と人差し指の間が広い
- 体が柔らかい(筋力が弱い)
- 首の後ろの肉付きが良い
他にもダウン症の特徴と言われている症状はたくさんあるようです。「ダウン症によくみられる特徴」を列挙しましたが、「これらの特徴を持つ子はダウン症」と決めつけることはしないでください。
赤ちゃんにダウン症の特徴がみられる時は、一般的に血液で染色体検査を行って確定診断を行います。不安に感じたら主治医に相談し、診断を受けましょう。
ダウン症児の特性と接し方
ダウン症の赤ちゃんは「おとなしい」「あまり泣かない」「体がフニャフニャして柔らかい」という特徴があらわれる傾向にあるようです。
ダウン症の子供は「理解が遅い」「自己中心的な情緒傾向」「運動能力が低い」「意思を上手に伝えることができない」という傾向にあるようです。
それゆえに、集団への一斉の指示が理解できない、飽きっぽい、集中力が続かない、疲れやすい、発音が不明瞭で聞き取りにくいといったことが起こります。ダウン症の子供と接する時には以下のことに気をつける必要があります。
強要せず本人の意思を尊重する
- 語りかけるときは、ハッキリとゆっくりと分かりやすく伝える
- 本人が好きな活動に積極的に関わらせる
- 家族の会話に参加させるなど孤独にしない
ダウン症にも個性はある
上記で述べたダウン症児の特性はダウン症だからあらわれる特徴なのではありません。ダウン症でないけれどおとなしい赤ちゃんもいるでしょうし、ダウン症でないけれど理解が遅い子供だっているでしょう。
ダウン症と一括りにするのではなく、ダウン症にも個人差があり、個性があるということを忘れてはいけません。我が子がダウン症であると判明した日にはショックを受ける人も多いでしょう。「うちの子がなぜ」と思ってしまうかもしれません。
どう育てたら良いのか戸惑ってしまう人もいるでしょう。しかし、子育てはダウン症の子もそうでない子も同じように大変さがあり、同時に子供が育つ喜びを感じることができる時間です。人間が育つということに変わりはないのです。
まとめ
ダウン症かも?顔や体にあらわれる特徴
ダウン症とは?
超音波検査でわかる胎児にみられる特徴
ダウン症児の顔や体にでる特徴
ダウン症児の特性と接し方
ダウン症にも個性はある