妊娠中はストレスや血流の流れが悪くなることから口内炎になりやすくなるといわれています。口内炎には種類があり、どれも粘膜が赤くなり痛みを伴う不快な病気です。
今回は、 妊娠 中になりやすい 口内炎 の種類と対処方法についてお話しします。
妊娠中にかかりやすい口内炎の種類と対処方法
アフタ性の口内炎
口内炎の中でも、もっとも多い口内炎でアフタとよばれる白い粒上の潰瘍性病変があらわれるものです。粒の周りには、赤い縁があり痛みがあります。原因は、ウイルス感染や細菌繁殖、薬の副作用や血流の悪化、ストレスなどさまざまで原因の特定は難しいでしょう。
妊娠中はストレスを感じることも多くなるため、アフタ性の口内炎にかかる人が多くなります。アフタ性の口内炎は、再発を繰り返しやすく常に口の中にできている人もいるほどです。重症化や命にかかわるようなことはありません。
しかし、日数が経っても治りにくく繰り返すようであれば、ベーチェット病の初期症状である可能性も考えられますので病院を受診するようにしましょう。
アフタ性口内炎の場合は、診断は視診のみで行われます。検査をすることはありません。アフタ性口内炎は、放っておいても自然と治癒していくことが多いでしょう。
ウイルスが原因の口内炎
ウイルスによる口内炎は、子供に多く発症することが多いのですが、20代でも発症する口内炎があります。手足口病や帯状疱疹などがあり、単純ヘルペスによる口内炎も増えています。
単純ヘルペスは、疲れや胃腸障害など体調がすぐれないときにあらわれやすいのです。妊娠初期はつわりで胃腸の機能が衰えたり、体調が悪くなったりすることが多いため単純ヘルペスが出てきやすくなるのでしょう。
単純ヘルペスの対処方法は、通常であれば抗ウイルス薬や抗生物質を服薬しますが、妊娠中で薬の服用がためらわれるときには体の中で抗体が形成されるまで待つこともあります。単純ヘルペスが出ているときには、体調を第一に考え、規則正しい生活と十分な休養をとるようにしましょう。
カビが原因の口内炎
カビによる口内炎は、カンジダというカビが原因になっています。健康な人の口の中にもカンジダは常にあって、普段は問題を起こすようなことはありません。しかし、妊娠中や病中病後で体力や免疫力が落ちてくると、口内炎を発症することがあります。
カンジダが原因の口内炎はアフタ性口内炎と違って痛みはありません。ただ、口の中に白いブツブツがたくさんできます。対処方法は、基礎疾患がない人は抗真菌薬を塗ったりうがい薬で処置したりすることが多いでしょう。
慢性化して、傷口が広くなったり深くなったりしているときには内服治療が必要になってくることもあります。ただ、カンジダ口内炎の原因は体力の低下だけでなく、糖尿病やがん、エイズなど恐ろしい病気であることもあるのです。
カンジダが原因で口内炎を発症している場合には、念のため受診したほうがいいでしょう。カンジダの診断は、医師の視診だけでもつきますが、患部の一部をこすりとって顕微鏡で検査することもあります。いずれにしても、口内炎のもとになっている病気を特定することが大切です。
カンジダは膣でも炎症を起こすことがあります。とくに妊娠中は女性ホルモンの影響を受け、カンジダが増殖しやすくなります。カンジダ膣炎になった場合には、出産までに治癒しなければ新生児の口腔内に感染させる恐れがあるため注意しましょう。
まとめ
妊娠中にかかりやすい口内炎の種類と対処方法
アフタ性の口内炎
ウイルスが原因の口内炎
カビが原因の口内炎